本書より:「いいと思うものをどんどん挙げて、リストにつけ加えていくわけです。こんなふうにできたらいいなということをつぎつぎと書いていくと、そのリストのすべてのことができたときには完璧な人間が育つみたいな考えが、ポジティブリストの考え方です」。この考えが日本の教育をダメにしてきたと、筆者は警告する。まさにその通りだ。
あれもこれも教育改革で、いろいろなものを学校へ導入しすぎた。その結果、今の学校は消化不良を起こしているのではないか? 興味や考える力を大切にした新しい学力観。いじめや不登校の問題に対応するため心の教育を取り入れた。競争は良くないと言うことで、相対評価をやめて絶対評価を導入した。
しかし、これらの改革にもかかわらず、なぜ日本の教育はいっこうに良くならないのか?
それは、教育改革を「1+1=2」と考えているからであろう。リストにどんどん足していって本当に日本の教育が良くなるのなら、どんどんリストに加えていけばいい。しかし現実には、何か一つのことをやれば、何かが必ずはみ出てくる。
「英語を入れるかわりに国語の時間が減りますけど、それでも英語を入れることに賛成ですか?」
そうです、教育改革は欲ばってはいけないのです。