『欲しがらない若者たち』と『「嫌消費」世代の研究―経済を揺るがす「欲しがらない」若者たち』を読み比べてみました。
タイトルが一部カブっていますが、内容は随分違いましたね。
『嫌消費・・・』の方は、特に20代後半の「バブル後世代」にフォーカスし、世代論的な分析を試みていますが、最終的には、いかにしてその市場にアプローチし、また攻略していくかという、いわゆるマーケティング本。
一方、『欲しがらない・・・』は、20代全般の若者層の消費行動の変化から透けて見える日本社会の構造変化の方向性について、一つの見方・仮説を示した社会論本、という感じでしょうか。。。
消費をしなくなった若者たちを、単にマーケティングの対象、つまり攻略すべき対象として捉えるのではなく、消費の場面から若者たちの価値観の変化や行動様式の変化を淡々と読み解き、その先にある日本社会について考察する、という内容になっています。
少々主観的過ぎる分析もありますが、全般に著者独自の視点があり、結構、面白かったです。
マーケティング本としても読めますが、ちょっと日本の行く先を考えてみようか、という時にも参考になりそうです。
またよくある若者論のように、大上段に振りかぶって無理やり類型化し、批判的に斬る、というような大仰なところがなく、若者たちの変化を静かに肯定的に捉えた書きぶりも好感持てますね。