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次郎物語〈下〉 (新潮文庫)
 
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次郎物語〈下〉 (新潮文庫) [文庫]

下村 湖人
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

運命に立ち向かい自分と戦って成長する次郎お浜との別離の悲しみに耐え、家族とも別れて母の実家の正木家から小学校に通う次郎.そんな正木家に病気の母が身を寄せ、次郎が看病するようになったが……. --このテキストは、 新書 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

朝倉先生留任運動の責任を一身に背負った形で郷里の中学を退学した次郎は、先生の後を追って上京した。軍部台頭の世相の下で、自由主義的な青年塾を開いた朝倉先生の助手をつとめながら、次郎は自己を見つめなおそうとする。が、兄の婚約者・道江への断ち切れぬ想い、そして、2・26事件の勃発と、迷いは深まる一方だった。一人の青年の精神的成長を描く大河小説の最終巻。

登録情報

  • 文庫: 355ページ
  • 出版社: 新潮社 (1987/06)
  • ISBN-10: 410110509X
  • ISBN-13: 978-4101105093
  • 発売日: 1987/06
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
 5・15事件を契機として佐賀の中学をやめた朝倉先生と次郎の東京での共同生活が描かれています。自由主義のレッテルを貼られた友愛塾に徐々に迫る国家主義の圧力に息苦しさを覚えました。2・26事件を一つの転回点として塾は閉鎖を余儀なくされることが暗示されます。しかし物語はそこに至る前に未完のまま終わってしまいます。とても残念ですが、作者がこの物語をさらに書き進めた時どういう展開がまっているのかに思いを馳せると暗澹たる気持ちになります。朝倉先生、次郎、友愛塾、白鳥会の仲間たちは思想弾圧にあい転向あるいは獄死の選択に苦しむことは必定です。転向しても戦争に駆り出されて戦死したことでしょう。このことを考えるとこの物語は常に今日的意義を持っていると考えられます。

 これからも多くの人々によって読み継がれていくべき作品です。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
次郎物語(下)は、第五部から構成されている。
第五部は、中学を退学になった後、朝倉先生を追って上京した次郎が、先生が開いた青年塾「友愛塾」で助手として働く姿が描かれている。時は昭和9~11年、軍国主義の波は友愛塾に容赦なく襲いかかる。次郎は、兄の許婚道江への断ち切れぬ想いに悩む。ニ・ニ六事件の衝撃を受け、「友愛塾」は閉鎖を余儀なくされる・・・。
第五部は、第四部に引き続いて、作者の教養主義・勧善懲悪的側面が出ており、第一部~第三部と比べると、若干退屈だといえるかもしれない。しかし、次郎が道江への想いに悩む部分は、まるで夏目漱石の小説を読んでいるかような絶妙な心理描写であり、非常に面白い。この部分を読むだけでも、本章は読む価値があると私は思う。しかし、次郎のこの苦悩は、さらなる深化・克服の目をみないまま、絶筆となる。非常に残念である。
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By くにたち蟄居日記 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
 次郎物語は 次郎が小さい頃の部分が人気があるような印象を受ける。但し僕としては むしろ 次郎が朝倉先生と 東京に出てきた部分を偏愛している。

 この部分は 当時の日本の軍国教育との戦いという 幾分ごつごつした内容だ。それ以前の「次郎物語」が 時代との対決色が薄かっただけに 印象的ですらある。
 時代を扱う点で「固い」部分もあるのだと思うが 著者の強い意志が明示されており 下村が これを書きたかったのだなという点が伝わってくる。

 この部分で出てきたことで 歎異抄を 高校時代に読んだし 二宮尊徳の「夜話」も最近になって購入したほどである。今なお 影響を受けている僕も ある意味で暢気で気が長いのかもしれない。

 下村は続編を書くと巻末で約束していたが それはならなかった。僕としては非常に残念であったが 何が 下村をして 書かせなかったのだろうか?
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