ひょんな事から、老舗大店の後見人になる渡世人と、その老舗大店を乗っ取る為に、騙りを仕掛けてくる乗っ取り屋の攻防が魅力的な作品である。社会の埒外に住む二人が、それぞれに力強く生き生きと魅力的にかかれ、その緻密なまでのやりとりはついつい引き込まれる。
が、最後に至って結末が物足りなさ過ぎる感は否めない。余りにも結末の枚数が少ないので、途中の膨大な盛り上がり部分からけ落とされる気がした。2000足の雪駄は、どのように騙りに使われるはずであったのか?乗っ取りの手伝いをさせられる嫌な親戚の親父はどうなったのか?勧善懲悪で、思いっきりの反撃を期待したが、サッパリしすぎているし、肝心の乗っ取りの黒幕であった油問屋には、どのような仕置きがされたのか?