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櫂 (新潮文庫)
 
 

櫂 (新潮文庫) [文庫]

宮尾 登美子
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

高知の下町に生れ育った喜和は、十五の歳に渡世人・岩伍に嫁いだ。芸妓紹介業を営み始めた夫は、商売にうちこみ家を顧みない。胸を病む長男と放縦な次男を抱え必死に生きる喜和。やがて岩伍が娘義太夫に生ませた綾子に深い愛をそそぐが…。大正から昭和戦前の高知を舞台に、強さと弱さを併せもつ女の哀切な半生を描き切る。作者自らの生家をモデルに、太宰治賞を受賞した名作。

登録情報

  • 文庫: 544ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1996/10)
  • ISBN-10: 4101293082
  • ISBN-13: 978-4101293080
  • 発売日: 1996/10
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 客観的に綴られた女の歴史, 2003/6/17
By カスタマー
レビュー対象商品: 櫂 (新潮文庫) (文庫)
櫂をはじめて読んだのは中学生のころである。
当時は、仕事かたぎで家庭を顧みない岩吾に強い反発を感じた。
しかし15年以上たって読み返してみると、お嬢さん育ちの喜和
に対する描写も、非常に客観的に描写されていることが感じ取れる。
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16 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 宮尾登美子ワールドを見ました。, 2004/7/22
レビュー対象商品: 櫂 (新潮文庫) (文庫)
女性作家が好きでたまたま選んで読んだこの「櫂」。
最初の数行読んだだけで、その文体から宮尾さんの世界へ引きずり込まれたような気がします。
土佐という土地を舞台に主人公「喜和」と、夫「岩伍」そして娘「綾子」を軸に繰り広げられる、
こんなにも激しく、だけどどこか美しく優しい物語を久しぶりに読んだ気がします。

女である主人公が時に弱く哀しい人でありながら、時に強く正しい人であり、読み進めるうちに、
自分の母を想い、祖母を想い、自分を想い、この作家の宮尾さんという人を想ったりしました。
四部作の「春燈」「朱夏」「岩伍覚え書」も是非読もうと思います!

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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 宮尾作品の出発点, 2009/2/17
レビュー対象商品: 櫂 (新潮文庫) (文庫)
「櫂」→「春燈」→「朱夏」→「仁淀川」は宮尾登美子の自伝小説といわれ、引揚者である私は関心のある「朱夏」をまず読んだのだが、一連の作品を読破したいと言う気持ちになり、最初の「櫂」を手に取った。

綾子の母喜和による物語で、娘と別れるまでが書かれている。四国は高知地方の習俗、産品などがこまごま語られ、方言での会話は実に豊かで心地よく、小説を読む楽しみを充分味あわせてくれる。

海辺の家に引っ越した時、喜和が二階の南の窓から広く明るい海を見て浮き浮きする描写。しかし主人の岩伍が事務所を別に構え殆ど帰らなくなり、挙句税金対策とかで息子一家が住むようになる。

綾子と喜和は二階に追い上げられ、そうなると北側の部屋ばかりに居て海を見なくなる寂しい気持ちになる。このように風景描写が独立しているのではなく物語に溶け込んでおり見事だ。

終わり近く成長した綾子の二回にわたる父娘対決は圧巻だろう。ここで後年の綾子のしっかりした性格がはっきり示される。満洲での敗戦時の苦労が語られる「朱夏」とをつなぐ「春燈」を次は読んでみたい。
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