二巻目はヒロインである元テロリストのライザを中心にした物語だ。物語がやっと動きだした、というより、前作が大まかな登場人物の紹介でしかない。一巻目を読んで、二巻目がただ凡庸な政治ドラマやアクションを展開してお茶を濁すようであれば二巻目のレビューはたぶん書かなかった。
今作で展開されるのは、国際的な陰謀の中で展開されるライザの物語。
ライザの過去がしつこく綴られる。ほんと、しつこい程に。正直冗長だし、第二章など過去回想に過去回想が重なり、読んでいて時系列が混乱した。またクライマックスの襲撃シーンも敵味方が入り乱れて少々混乱する。もう少し整理すればいいのに。
タイトル「自爆条項」が意味する非情な内容も明らかにされる。
それに何の躊躇もなく同意するライザの救いようのない内面が示される。
しかしすべての不満はラストのシーンで報われる。
不思議な読後感だった。ライザと緑が和解する訳でもないし、ライザが本当に救われることなど有り得ないとわかっているのに。だがそれでも、読んだ後爽やかな気分になった。
細かい所を云えばキリがない。だがライザにしっかり感情移入出来るようであれば、確実に感動するだろう。三巻を熱望しています。