いやあ、めちゃくちゃおもしろかった。
出だしでは、山田風太郎から菊池秀行の系統に連なる伝奇作品か、と思いました。
読み進むうちに、そうではないらしい、とわかってきましたが、娯楽に徹する、という点だけは似ています。
下ネタギャグも笑えますし、嫉妬する夜々はとてもかわいらしいです。
アクションシーンもいいです。
女の子のために戦うヒーローという構図もいいです。
ただまあ、助けられる女の子が、ヒーローの彼女ではない、ということから、ラブが盛り上がって、というお決まりの展開は期待できそうにありません。
そこがまあ、欲を言えばいまひとつかな、という気がしますが。
小説に「何物か」を求める人にとっては、不満の残る作品かもしれません。
とにもかくにもおもしろいものが読みたい、と思う人にとっては、ぜひ一度読んでみるべき作品です。
当然、好みはありましょうが、少なくとも、損はしないと思うのです。
特選品です。