「踊る大捜査線」にも影響を与えている本作。公開当時は1980年代後半ですが、今観ても全く古さを感じさせない逸品です。パトレイバー全体に言えることではありますが、非常に現実(当時の未来)を反映した内容です。特にこの劇場版では、当時は一般的ではなかったコンピュータウイルスをテーマにした物語ですので、今観るとあまりに身近な問題なだけに非常に恐ろしいです(結局2000年問題は何も起こらなかったけ)。
そして、美しい映像美もこの作品の大きな魅力で、昨今のアニメにありがちな、無駄に使われるCGが全くなく(まぁ当たり前かもしれんけど)、使うべきところで効果的に使われているのが印象的です(箱舟内部の地図など)。しかし、何よりも色褪せないシーンは、松井刑事と相棒が帆場の足跡を追いかける時の、幻想的とも言える、ノスタルジックな街並と音楽です。ここに、帆場が事件を起こそうとした動機が垣間見れます。
上記のように、押井監督のセンスが光った本作ですが、コミックやOVA、TVシリーズなどの「パトレイバーファン」にも安心して観れる要素(つまり第2小隊の活躍)が多くあり、高い娯楽性を持つのも魅力です。続編の「2」や、非押井作品である「WXIII」では、特車二課の活躍は殆どなく(3なんてオマケ程度)、グリフォンとの戦いに汗を握っていたファンを置いていってしまったのではないでしょうか?
様々な要素を持つ本作(サスペンス、アクション、ギャグ、)は、ありとあらゆる人に観て楽しんでいただける名作だと思います。