デスティニー本編とスペシャルエディションの評価は分けるべきです。本編は確かに様々な賛否両論がありますし、私も批判する気持ちのほうが大きいです。しかし今回それは置いときます。言い出すとキリがないですから。
編集方法ですが、これはほとんど総集編と変わりありません。うたい文句にあるような「アスラン視点で再構成」など過大広告もいいところです。もしアスラン視点でつくるなら、同じ物語でも違ったように見えるはずです。物の見方や切り口は人それぞれですから。しかしこれは本編と同じような第三者視点であり、またエピソードも単なる事実の積み重ねを見せているだけなので、テレビの総集編と大差ありません。
アスラン視点が失敗している原因は明らかです。それはキラやシン、ラクス、カガリ、議長らの視点も多分に含まれているからです。どのキャラも一理あると言いたいのでしょうが、それでは本編と同じで玉虫色の画面になってしまいます。この巻でアスラン視点を貫くなら、「カガリやキラはもっともなことを言っているがどうしても欺瞞に思えてしまう」「議長はみんなの言うとおり正しく思える」「シンは考え方が幼いが、根本的には信頼できる人間だ」みたいな切り口があってしかるべきです。
新規作画は戦闘シーンに多かったです。しかしどれも本編で気に入らなかったところを微修正しただけのもので、正直がっかりしました。どうせ描き直すならハイネやアスランの撃墜シーンをもっと迫力あるものにするべきです。