キラに折り紙の花をくれた少女の乗ったシャトルがイザークに落とされてしまう悲しい出来事のある巻ですが、どうにも戦争『ごっこ』という感じが拭いきれません。
軍人による民間人への暴行・虐殺は重罪に当たるはずですが、イザークは軍法会議にかけられた様子も無くケロリとしています。民間人の殺害が罪にならない風潮なのかと思えば、コーディネーターの間では「ナチュラルは軍人民間人関係無く殺されて当然」という思想が蔓延している等の描写もありません。
また地球軍の上層部はブルーコスモスのはずなのに、このコーディネーターによる民間人の殺害という事実を利用し、誇張して反コーディネーターの機運を高めようとする働きも見られません。中立国で兵器を開発した為に襲撃を受けて一つのプラントを崩壊させたという事実から一般人の目を逸らす為にもこういった事実は真っ先に利用されないでしょうか?
この世界で「軍」は本当に機能しているのか疑いたくなります。
この作品ではそういった多数のイベントが、ただ主人公を適度に追い詰るためだけに使われ、その所為で人類を二分にするような戦争が行われているとはとても思えないほど世界観が薄っぺらなものになり、戦争モノではなく戦争『ごっこ』モノになってしまっています。
SEEDというガンダムの世界の構築レベルは、ガンダムシリーズの中でもかなり低い所に位置するのではないでしょうか?
無駄な回想シーンやサービスシーンをカットして、こういったイベントを主人公以外にも有効に使っていれば、もっと深い物語になったであろうと思われるだけに非常に残念でなりません。