私はこの作品の全てを否定しませんが、納得の行かない点が多すぎます。
例えばクルーゼが人類を憎悪した理由。
本当に「自分が○○だから」という理由であそこまで憎んだのでしょうか?
「人類の愚かな行為を知っている」ことも理由の一つでしょうが、やはりそれらだけではあそこまでの憎悪は感じないと思います。
「彼をあんなふうに変えてしまった原因は視聴者の想像に任せる」とでも言うのでしょうか?
それと物語のあの終わり方。
少なくとも「答え」と思しきものは何も与えられていません。
「戦争、正義、種族(民族)といった難題を私達に改めて提起した」とも解釈できますが、問題提起なんてものは誰にでもできることです。
サブキャラの扱いにも不満があります。
敵ガンダムの3人組は一応戦闘を盛り上げるという役割を果たしていますが、アストレイの3人娘なんかは何のために出てきたんでしょうか?
いつの間にか出てきていつの間にかいなくなっていたのではそのキャラを好きになれようはずがありません。
ザラ議長にしたってあそこで部下を撃つ必要がどこにありますか?
都合良くザラ議長を死なせるためにやったとしか思えません。
サブキャラにもそれなりに存在感と魅力を与えなければ物語全体が薄っぺらく感じてしまいます。
かっこいいキャラがかっこいいロボットを操ってかっこいいアクションを演じるのを楽しむ。
勿論それも一つの楽しみ方ですが、それだけなら他にも類があり、それだけではないからガンダムは長年支持され続けているのではないでしょうか?
こうして考えていくと、制作者側はこの作品を制作するにあたってまずキャラやロボットの考案から始めたように思えます。
そうして出来上がったキャラやロボットの「活躍」の場として「2つの種族の戦争」と言う舞台を後から用意した。
それだから戦争の原因があんな陳腐で突発的なものになってしまったのではないのでしょうか?
今更言ってもしょうがないですが、ガンダムだからこそできる物語の描き方があったのでは?
素材は良かっただけに残念な作品です。