辛口の評価がある事を念頭に読んだのですが、とても楽しく読み終えました。
雑だと言われている絵も、言われてみればそうかな?というぐらいで、
この作品に対する期待を裏切るレベルではないと思います。
僕が気になったのは背景が簡素だったことぐらいかな。
ストーリーはほぼ原作通りで、新解釈やサプライズはありませんが、
それもそのはず。
サイド6周辺のストーリーは、やはり原作が秀逸すぎますよね。
アムロの完全なるニュータイプへの覚醒と、父親との悲哀に満ちた再開。
ガンダムのメインテーマとも言える、運命的なララァとの出会い。
はたまたミライとブライトの恋物語などなど…
その後のストーリーを決定づけ、かつ、ガンダムが伝説になった
いくつかの重要な要素が、ここにはたくさん詰まっています。
他のロボットアニメとは一線を画した、ガンダムのガンダムたる所以が
ここに凝縮されていると言えるでしょう。
なので、原作そのままというのはむしろ当然の事で、
一巻の冒頭シーンと同様、ここは手の加えようがなかったと思います。
さらに、それぞれが交わすやり取りの中に、細やかなスパイスが
加えられているのですが、それがこの秀逸なストーリーをさらに
濃厚なものにしていて、ファンにも納得の出来ではないでしょうか。
ドレン率いるキャメル艦隊やコンスコン隊との交戦があり、
戦闘シーンも多いのですが、それでも人間ドラマの方が
強烈に印象に残っているのは、作者の描写力の賜物。
特に、ブライトとミライの間にある微妙な、淡く甘い空気なんかは、
結果が分かっているにも関わらず、読んでいてドギマギしちゃうぐらいでした。
ミライとカムランの関係を複雑な思いで見るブライトの心理状況は、
アニメではちょっと分かりづらく、しかも子供だった僕らには到底、
理解出来るものではありませんでしたが、ここが非常に分かりやすく描かれていて、
個人的に、最も印象に残ったシーンになりました。
ブライト、分るぞぉ〜その気持ち!(笑)
ドレンとコンスコンの、人間味溢れるやられっぷりも良かったです。
ともあれ、今回も本当に楽しませて頂きました。
いつも思いますが、この作品を読めるのはファンにとって至上の慶びです。
だからこそ、もし安彦氏の体調不良が本当であれば、とても心配ですし、
まずは体調を万全にして頂きたいですね。
僕らは長い事この作品を待っていたのですから、
今さら少々の遅れがあっても大丈夫ですよ〜!
と言いたいです。