平成18年5月にリリースが開始されたOVA『機動戦士ガンダム MSイグルー黙示録0079』の前段に当たる作品です。元々某コンビニの限定商品としてリリースされた作品であるが故、セルDVDと言う形ではなく、こういった形でのリリースとならざるを得なかったようですね。現状DVD版の入手は極めて困難(オークション位しか手が無いでしょう)であり、レンタルで視聴するほか無い作品だっただけに、どんな形であれ一般販売してくれたことに先ずは感謝したいです。
舞台は一年戦争、ジオン軍技術士官の目を通して戦争の"ある一面の姿"を非常にリアルに描き出しています。モビルスーツの実戦デビューであり、ジオン軍の絶頂期と言ってよいルウム戦役から、地球侵攻は果たしたものの、国力の無さから徐々に疲弊していく地上戦、そして、国威昂揚のために欠陥試作機すらも喧伝に持ち出さなければならない程追い詰められた終盤の戦況と、ジオン軍敗北への過程が断片的にとはいえ、実に見事に語られていると言う印象です。
そして忘れてはならないのが、最新鋭機"モビルスーツ"の影に消えていった数々の試作機と、流れに乗り遅れてしまった、しかし自らの全存在を賭けてもう一度栄光を掴もうとする男たちのドラマ。ヘンメ、ソンネン、デュバルらの生き様には強く心を動かされました。このテイストこそが"ガンダム本来"の魅力(富野監督自身が語った「嘘八百のリアリティ」)の具現化であり、ファースト初見の時に受けた衝撃が蘇って来るような作品でした。
正直3DCDと言う表現方法は"まだまだ"です。人物は"人形劇"だし、登場人物の数にも制限があります。メカも"模型"ですね。しかし、ファーストから付き合っているコアなファンなら必ずやこの世界観を受け入れられると思いますよ。
蛇足ですが、PSPとUMDの現状が、この作品の内容とシンクロしてしまっているように感じるのは気のせいでしょうか(笑)