小説版「ガンダムUC」の舞台背景を知る設定資料かつ、カトキ氏、久しぶりのデザインワーク集。
昨年出た「ガンダムUCパーフェクトガイド」では食い足らないと感じた部分を補って余りあるボリュームです。
パーフェクトガイドにあった設定考証担当である小倉信也氏の舞台考証とあわせて読むと
「ガンダムUC」の舞台背景をより鮮明にしてくれるでしょう。
登場MSは端役でしかなかったデザートザクやガンキャノンDTといったマニアックな機体まで全て描き下ろし、
物語の舞台であるUC0096のMS稼動状況を知ることが出来ます。
連載時にはわかりにくかったシャンブロの姿、δプラスのウェーブライダーなども収録。
巻末にはガンダムエースで連載終了後掲載された著者福井氏との対談が再収録。
また、バンダイホビー事業部の岸山氏との対談が新録され、プラモデルの開発経緯を知ることが出来ます。
カトキ氏のデザイン注釈やUC0096の勢力図などの解説テキストも膨大で読了するまでに数時間を要しました。
本書はあくまで小説版での資料、デザインワークスであること。
小説既読の方は現在進行中のアニメ版でどう変わっていくかが楽しめますが、
アニメ版から「ガンダムUC」を知った人はネタバレを多く含むので注意が必要です。
やや残念なのは、本書のサイズが単行本サイズで小さいこと。
小さいからといって消してテキストが読みにくいわけではないですし、MS設定画も観辛いわけではありません。
ただ、カトキ氏が単行本表紙やイメージ画として描かれた画稿についてはもうワンサイズ大きめで観たかったというのが
一ファンとしての本音です。が、それを補うだけの余りあるボリュームであるし、星を削るのは野暮と感じました。
アニメの「ガンダムUC」はまだ始まったばかりですが、
小説「ガンダムUC」に携わったカトキ氏の5年の本気が感じられる一冊です。