歴史小説としても読み応えがあります。
時代は大正。日本の帝国主義が徐々に加速されていった頃。
大阪で起こった米騒動の息詰る描写には迫力があり、思わず引き込まれました。
歴史の教科書では1ページにも満たない部分ですが、その当時、庶民はどんなことを感じ。考えていたのかがよくわかります。
その時代に生きた歴史の証人の声を聴く機会が減りつつある今、
テーマである「差別」の様相を知るとともに、日本の歴史がどう動いたのかということを目の当たりにするようでとても興味深く読むことが出来ました。
時の権力者や著名人の生き様を描いた歴史小説は多々ありますが、市井の人々がどんなふうにこの時代を生きたかを描いている本書は大変貴重だと思います。