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樹霊の塔 伊集院大介の聖域 (講談社文庫)
 
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樹霊の塔 伊集院大介の聖域 (講談社文庫) [文庫]

栗本 薫
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

舞台は1970年代。
若き日の名探偵、悩む伊集院は「現代の最後の秘境」といわれる原乃村に閉じ込められてた、女流作家の救出に向かう。
携帯もデジカメもない時代に、名探偵のアナログな推理が冴える。

内容(「BOOK」データベースより)

現代最後の秘境と呼ばれる松之原村を訪れた女流作家・森カオル。村には不気味な「樹霊の塔」が聳え、地元の旧家松之原家には底知れぬものを秘めた老女がひっそりと暮らしている。カオルが到着した直後から村で不可解な事件が連発する。そして、ついに殺人事件が。伊集院はカオルを救うため、閉ざされた村に向かう。

登録情報

  • 文庫: 416ページ
  • 出版社: 講談社 (2009/12/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062765284
  • ISBN-13: 978-4062765282
  • 発売日: 2009/12/15
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 45,038位 (本のベストセラーを見る)
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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ringmoo トップ500レビュアー
形式:単行本(ソフトカバー)
延々と横溝正史ばりのキリシタンの隠れ里とも、平家の落ち武者部落とも称せられる、秘境松之原の里の状況説明が、中盤過ぎまで続きます。

この物語の主役は森カオル女史です。
伊集院大介の「伝記作家」から脱し、独自の物語を紡ぎ出したいと思っていた森カオルに編集者大原から取材旅行の誘いがかかります。それにのって、森カオルと編集者大原、カメラマン甲崎の三人が秘境探索に出かけます。それが、事件の発端になることも知らずに。

作品全体は、森カオルの視点から語られ、事件そのものについての描写はほとんどありません。そのあたりは、大団円で伊集院大介の語るのを待たねばなりません。
従って、その盛り上がりのようなものには欠ける嫌いがあります。事件の動機についてははっきりするのですが、それを起こす切っ掛けとしてはどうでしょうか。
従来の作品に比べ、やや不満の残る作品でした。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
よかった 2010/9/15
形式:文庫
昔読んだシリウスシリーズ(多分)のなかで、森カオル女史の伴侶との馴れ初めの
話題がでていて、その話をぜひとも読みたい、作品化していないのか、と。
ひところ随分探していたのですが、本書だったのですね。二十年くらい経て願いが
叶うとは。
この話は過去の作品を連想させますねー。ストーリーの始まりは「仮面の研究」ぽいし
クライマックスのまつゐ様の登場の仕方はお役者取物帖「地獄島」の夢之丞みたい。
ファンには嬉しい半面、ネタ切れ…?なカンジもしてしまいますが。
ミステリー的ひねりもなくて難しくない話で、楽しめました。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本(ソフトカバー)
実はこの「樹霊の塔」というタイトルは「猫目石」という1984年に書き下ろされた小説の中で予告されています。
「猫目石」の内容は、角川文庫版で秀逸なレビューが書かれていますのでそちらに譲りますが、一言でいいますと
「僕らの時代」の主人公である栗本薫と伊集院大介の二大探偵競演作品で、栗本薫先生の小説の中で私が最も好き
な作品のひとつです(興味のある方はご一読を、とっても面白いですよ)。

「猫目石」では森カオル女史が「樹霊の塔」事件について触れていますが、実際に書かれた本作の内容は「猫目石」
での記述から推測されるものとは相違がみられます。「猫目石」では松之原美夏という人物と山科警部の登場が示
唆され、伊集院大介が自らの行動に疑問を持っているような記述がみられました。ですが本作においてはその2人は
登場しませんし、伊集院大介は何の迷いもなく行動しています。続編があるのかもしれませんが、そこはちょっと
残念に思いました。

とは言え、本作の内容も雰囲気があって私は好きです。時代設定は1970年代で、秘境の松之原村に森カオル女史が
取材旅行に出かけ、殺人事件に巻き込まれるというストーリーですが、その村の成り立ちや領主であった松之原一
族についての記述など、フィクションとはいえ非常にリアリティがあり興味深く読みました。

また一番の見所は松之原村の実質的な支配者であるまつゐ御前と伊集院大介の対決でしょうか。このまつゐ御前と
いう人物は92歳の老女でありながら人形のように綺麗で、かつ伊集院大介と対等に渡り合える知力と胆力を持って
います。その対決の場面は森カオル女史の視点から描写されるのですが、非常に緊張感がありグイグイと引き込ま
れました。

やはりこのシリーズに、伊集院大介の宿敵あるいは彼と同等の知力を持つ人物が登場すると一本芯が通りますね。
過去の作品においてもライバルが登場する回は面白く読みました(「天狼星」のシリウス、「女郎蜘蛛」の友納
比紗子など)。これからも宿敵をお願いします、栗本先生!
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