あまり知られていないけれどゲームに多大な影響を残した、横井軍平唯一の著書の復刊です。
見比べてみたところ、旧版との違いは解説・注釈の有無です。
この本はどういう構成になっているかは題名からだと想像しにくいと思われるので説明します。
横井軍平さんが任天堂に入社してから手がけてきた玩具やゲームについて、当時の開発をした経緯、秘話、商品の意図を振り返っています。
適宜ライターの方が商品の説明を入れているので、見たことのない玩具でもどのようなものか想像しやすい構成となっています。
「枯れた技術の水平思考」という言葉が一人歩きしているいま、この言葉が世に発信された本書をよむ価値は大いにあります。
例えば「水平」ってのが何を意味しているわかるでしょうか。
これは例えば、垂直思考をしていたら電卓を作っていても電卓しか生まれでないが、水平思考をするならゲームウォッチが生まれ出ると言うこと。
またものの原理をしかと理解し冷静に見つめることで水平思考は可能になる。
世の中に受け入れられるものは必ずしも最新技術ではなく、技術の使い方にあるというわけです。
他にも「ユーザーは何を求めていないかを考えろ」など、最新技術偏重がいよいよ行き詰まりをみせるいまのテレビゲームを考える上で大きな示唆に富む内容も多い。
この本はあまりライターの主観や考察が入っていないので、横井さん自身の考えが純化していると言えるでしょうか。
そのあたりが
ゲームの父・横井軍平伝 任天堂のDNAを創造した男と違うところです。