- 【 講談社ストアはこちら 】 -累計750万部を突破した大人気コミック『宇宙兄弟』や、『のだめカンタービレ』や『ホタルノヒカリ』といった名作を次々と生み出した雑誌『Kiss』の20周年特集など今注目のタイトルや特集は講談社ストアへ。
「俺は昔から権現が好きだった。ゴンゲン。響きが素敵」。「おばはん」から権現市ができたと聞き、剃刀を買いに出かけた「俺」。だが市と祭りは来週かららしく、主催者の男に頼まれて準備中の料理を味見することになる。ぺかぺかのプラスチックカップに入ったワイン、羊の肋(あばら)肉、「ハンバーカレー」…。そして「もはや恥辱そのもの」の「権現躑躅踊り」を披露されるに至り、「俺」の困惑はいよいよ深まっていく(「権現の踊り子」)。
大切な壺を返すため入院中の友人を訪ねるが、病院にたどり着けない男の話(「鶴の壺」)。スーパーの定員や警察官、信頼していた友人までもが始めた「ふくみ笑い」に追い詰められていく男の話(「ふくみ笑い」)。荒唐無稽な話ばかりだが、そこに漂う焦燥感と息苦しさは、読むほどに読者自身の体験と重なっていく。深刻な状況に同居する笑いを、町田は逃さずにすくいとり、リズム感あふれる言葉でさらにふくらませてみせる。
「逆水戸」は、テレビの時代劇好きという町田らしく、「水戸黄門」とおぼしき物語を下敷きにした時代小説。現代を離れ、江戸を舞台にしたこの小説に大笑いしながら全6編が終わる、という構成もいい。(門倉紫麻) --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。
登録情報
|
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|