大いなる苦労の末に深い感動を呼び起こす大長編SFスペース・オペラ宇宙英雄ローダン・シリーズ第43巻。本巻の執筆者は、シリーズの功労者ダールトンとシェールです。ローダンは首尾良くアルコンの傭兵として採用されますが、そう簡単に事は運びません。それでも、本当に長らく続いたアルコン帝国との確執は、本書で遂に終止符が打たれます。
『ナートル戦闘学校』クラーク・ダールトン著:ローダン一行は惑星ナートル、アルコンに忠実な三つ目のナート人の住む星に送られる。そこの検査官は何とテラナーの宿敵アラス族であった。果してローダンは見破られずに済むのだろうか?『権力への鍵』K.H.シェール著:ローダンとアトラン、そしてミュータント部隊員達はツァリト人兵士としてアルコン戦艦に乗り込んで、遂にロボット摂政が設置されている惑星に到着する。ローダンは休暇を利用して脱出するが、その不在を察知されて警戒体制が強められる。ローダンはアトランに安全システムの発動と場合によっては破壊も視野に入れるよう促す。ロボット摂政の設置されたブロックへ総員決死の突入を敢行し、戦闘の末に敗色が濃厚となった時アトランがひとり行動を起こす。彼はロボットに向って呼びかける。「余はアトラン、帝国の水晶王子。ゴノツァル王朝の一員。」
本書でシェールが一番の名場面いわゆる美味しい所を持っていきます。もう駄目かと思った瞬間に、安全システムA=1が発動しアトランを殿下と認め、ロボット摂政の使命を終わらせます。大帝国の先人達は退廃を脱した人物が現れた場合を想定してプログラムしていたのでした。大詰め!といっても勿論文字通りの意味ではありません。この壮大なスケールの物語が何処へと向うのか、固唾を飲んで見守りましょう。