本書には、ハッとさせられることがいろいろ書かれている。
第一に「ありのまま書いてはダメだ、嘘でいい!」と意外なことが書かれている。異論の出てくるところだろうが、注意力は喚起される。「なるほど、そんな見方があるのか」「それはおもしろい考え方だ」と思わせる。それに関連して、
第二に「見せたい自分を演出する」それを比喩的に「文章は化粧が必要だ」と鮮やかに言い換えている。昔風の美辞麗句がいいと言っているのではない。「知的で、視野の広い自分」を見せなければならない。文章を練り、テクニックを学ぶうちに、それが得られる。
第三に「イエス・ノーで考えて文章を書く」すなわち良いか悪いか、はっきりさせて二項対立にして考えるクセをつけておくのが大切だというのである。
その後「樋口式四部構成」と称して、問題提起・意見提示・展開・結論を挙げて説明しているが、これは何も「樋口式」などと殊更言うことはない。しかし、これは何だろうと、注意力は喚起される。その極意などと言えば、更に注目される。
「頭がいい人」「頭が悪い人」というようには通常使わない、思い切ったもの言いで本書はメリハリある書き方で通している。