「楽語」とは? 「SWA」とは? その紹介は、省略して、収録作品を何篇か紹介する。
「陰陽師・安倍清明化鼠退治」に、もっともおどろかされ、面白みを感じた。ある世界と別の世界とをつなぐ言葉、―「鍵言葉」―キー・ワード―「きーわーどい言葉」を導くために生まれた、はちゃめちゃな「楽語」だ。陰陽師は、平安時代における科学者であったという。当時の最先端の科学に通じていた、陰陽師。はるか昔の科学は、現代人から見ると、SFだ。現代の科学もまた、はるか遠い未来には、SFとしてとらえ直されるだろうか。……と、これは、脱線。
「鬼背参り」もいい。おどろき、はさほどでもないが、怪談の不気味さの中に、「人情」のハーブを効かせた古典風の作品だ。
「小説 任侠流山動物園」は、こんな語りではじまる。
子供の頃から不思議だったのですが、なんでパンダの目の周りにあんな黒い模様がついたんでしょうか?
はてさて、なんでついたんでしょう? それは読んでのお楽しみ。
「火打ち駕籠」。獏氏評に、「これって、怪談?/SF?/どちらでもあるかもしれないけれど、どちらでもありません」とある。さて私の評は、……狂気なのか? 憑依なのか? 「どちらでもあるかもしれないけれど、」ほんとは、どうだか、わかりません。