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楽園 下
 
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楽園 下 (単行本)

宮部 みゆき (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

土井崎夫妻がなぜ、長女・茜を殺さねばならなかったのかを調べていた滋子は、夫妻が娘を殺害後、何者かによって脅迫されていたのではないか?と推理する。さらには茜と当時付き合っていた男の存在が浮かび上がる。新たなる拉致事件も勃発し、様々な事実がやがて一つの大きな奔流となって、物語は驚愕の結末を迎える。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

宮部 みゆき
1960年、東京都生まれ。87年に「我らが隣人の犯罪」で第26回オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。92年に『本所深川ふしぎ草子』で第13回吉川英治文学新人賞、『龍は眠る』で第45回日本推理作家協会賞を受賞し、93年には『火車』で第6回山本周五郎賞を受賞。97年に第18回日本SF大賞を『蒲生邸事件』で、99年には『理由』で第120回直木賞をそれぞれ受賞した。2001~02年にかけて『模倣犯』により第55回毎日出版文化賞特別賞、第5回司馬遼太郎賞と第52回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。07年には『名もなき毒』で第41回吉川英治文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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5つ星のうち 4.0 どうした!?ミヤベ, 2007/11/26
By 辰巳 (東京都区内) - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
誤解のないように書いておくが、私は宮部みゆきの大ファンである。
ミステリーファンの中では「これからの注目作家」と言われていたが
まだ今のように「超メジャー」ではない頃から、作品はすべて読んでいる。
いずれも素晴らしい出来映えだ。うまい。「楽園」も一定の水準は超えている。
だから読んで後悔はない。

しかしここ数年、ややついて行けなくなっている。同じ作家をずっと読んでいると飽きるものだが、そうではない。
宮部の小説は、うまい。独自の世界もある。だがここ数年はかつてのような緊張感がなくなってきたと思うのだ。

まず、無用(と私には思える)に長い。「楽園」も、宮部の文章力でスイスイと読ませられるが、
「うーーむ!」と感心したり、「すごい!」と感嘆したりという場面が少ない。
人に対する優しいまなざし、ラストの落とし方はさすがだなあ、うまいなあ……と思う。
が、そこまでに上下巻700ページ。その700ページが、冗長なのである。
会話にも、これまでの宮部作品のような「味わい」が少ない。
厳しい言い方をすると、橋田壽賀子のシナリオを読んでいるような錯覚さえ覚えたシーンもある。(これは極論)

また「楽園」は「模倣犯」を読んでない人にはストーリーがつかみづらい。
「模倣犯」の9年後の続編――という位置づけだからだ。
いくら「模倣犯」が大ベストセラーになったとはいえ、これはないと思う。

上巻の初めのほうで「模倣犯」のダイジェストを入れるとか、
藤原伊織の遺作「名残り火」のように、はっきりと「てのひらの闇2」と謳う誠実さがあっていいのではないか。

宮部作品が好きだからこそ、彼女には「火車」の頃の輝きを取り戻して欲しい。
単なるノスタルジーではなく、心からそう思う。
よって、★ひとつ減らしました。
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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 おもしろかったけど‥, 2008/2/19
おもしろかったんですが、もっと文章で読ませてくれって感じです。無駄な会話が多すぎる気がします。
最後に土井崎さんに宛てた手紙も無駄に長すぎ。野本刑事や敏子さん達のたいして関係ない会話を延々と読まされる土井崎さんも迷惑なんじゃないかなぁ。
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21 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 もやもや, 2007/8/15
By シロフォン - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
12歳で事故死した萩谷等が生前に幻視したと考えられる事件−両親による土井崎茜という少女の殺人・死体遺棄事件−の真相に迫る下巻。両親は茜の非行に悩まされていたという。事件はすでに時効を迎えた。だが16年もの間隠されていたこの事実を突然知らされた茜の妹・誠子は、両親が姉を殺害した本当の理由が知りたいと、本作の主人公・前畑滋子に依頼する。等の母・敏子に頼まれて彼の超能力の真偽を調べていた前畑は、等の能力、殺人事件の両方と真正面から向き合っていくことになる。その過程で、読者も問いかけられる。家族に逸脱者がいるとき、止めなれない流れにすくいとられているとき、どうすればいいのか・・・

率直に言って、もやもやとしたところに取り残されたような読後感がある。宮部氏は『楽園』について、文春のインタビューでこう話していた。「(問題)提起するというより、私はこう思う、こう解決して行きましょうと言えないから、『私、こういうこと、難しくて分からないんですよ』と、問うように書くことを繰り返している気がします」 これを読み、宮部さんの人としての誠実さ・慎重さが裏目に出てるんじゃないかなあという気がした。

終盤、臨場感のあるクライマックスを回避した点、殺害の真の動機がいまひとつ腑に落ちない点などが気になったが、一番には、茜の家族が結局はどういう人たちだったのか掴めないのが不満であったように思う。特に物語に頻繁に出てくる妹・誠子が書ききれていない気がした。生きている家族の姿を通してこそ、死んだ茜の存在・悲しみが浮かび上がってくるはずだと思うのだが・・・ 
前畑がダメージから回復し、また敏子に笑顔が戻ったことは救いだったが、土井崎家と敏子、両者がうまく融合せず、どっちつかずの感も否めなかった。
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