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極私的メディア論
 
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極私的メディア論 [単行本(ソフトカバー)]

森 達也
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

オウム真理教、死刑問題、ドキュメンタリー論など様々なテーマに関わってきた森さんですが、それぞれのテーマについて提示している視点は基本的に同じです。それは「視点が変われば世界は違う」というものですが、本書『極私的メディア論』のコピーはそれに続けてこうなっています。「メディアが単一の視点しか提示しなければ多様な世界は矮小化される」。森さんの基本的な考え方はメディア批判にこそ集約的に示されるのですが、そのメディア論の集大成ともいうべきものが『極私的メディア論』です。月刊『創』で連載されてきたものをまとめ、大幅に加筆したものですが、こうしてまとめて読んでみると、森さんの視点が実によくわかります。 [本文見出しより] メディア批評は有効か/なぜテレビが問題なのか/メディアと天皇制は相似形/ 忸怩たるテレビ出演/NHKの「過剰な忖度」/「わかりやすさ」を求めるテレビ/ メディアについての煩悶/事件報道と死刑制度/自主ではなく他律規制/ 視点が違えば世界は違う/日本のメディアの不自由さ/他

内容(「BOOK」データベースより)

視点が変われば世界は違う。メディアが単一の視点しか提示しなければ多様な世界は矮小化される。森達也「メディア論」の集大成。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 288ページ
  • 出版社: 創出版 (2010/10/25)
  • ISBN-10: 4904795075
  • ISBN-13: 978-4904795071
  • 発売日: 2010/10/25
  • 商品の寸法: 18.6 x 12.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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By 懸垂百回 トップ500レビュアー
この本を書店や図書館で見かけた人は,手に取って137ページを開いてほしい。2人の男性が並んで写っている写真がある。右側の男性は著者。では左側の男性は誰か? その人は,何年か前,一時期頻繁にメディアに出た人だから,多くの人はTV・新聞・雑誌を通して一度ならずとも見たはずである。でもおそらく誰だか分からないだろう。ちなみに「答え」は本書のどこかに記されている。

立場が違えばものの見方も変わる,とよく言われる。このことは本書でも再三述べられる(p.166,p.206など)。今さら言われるまでもない,と思われるかも知れないが,上記の写真を見れば,この言葉の意味をリアルに感じることができるはずである。

とはいえ,「人それぞれだよね」というのは単なる思考停止ではないのか? 結論から言えば,この批判は間違いだ。読めば分かるが,「人それぞれ」というのは結論を示しているのではなくて,むしろ議論の出発点を確認しているのである。この意味で,本書はある特定の立場から1つの見解を支持・主張するものではない。少なくとも,「あり得べき他の見方」が常に念頭に置かれている。だから堅実で綿密な文章に仕上がっている。

本書は月刊誌『創』の連載(2005年7月号〜2010年5月号)を加筆してまとめたものである。内容は身辺雑記とメディア(特にTV・新聞)批評。具体的な内容は,死刑制度,北朝鮮拉致問題,犯罪報道そしてオウム問題などである。月刊誌の連載だから,当時の時事的な話題も当然入っている。私は本書の見解のすべてに賛成するわけではないし(もしそうならば読む必要がない),本書の中には誤っていると思われる主張も見られるが,そういった事情は本書を評価するうえであまり重要ではない。前記のとおり,本書は結論を重視する本ではないからである。問われているのは,何を,どう考えるかである。
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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
森達也氏を批判する者はなぜ同氏を批判するか。

ホントウノコトを語っているからに他ならない。

そしてそのホントウノコトは氏が「思考停止」と称する状態にある多くのニッポン人にとって非常に耳障

り。

(高名なヘッジファンドの総帥たるジョージ・ソロス氏も自著で「オープン・ソサエティの核心にある

べき批判的思考モードの停止」などといった表現を用いている。森氏とソロス氏。思想的立場を異にする

とも考えられる両者が互いに非常に類似性の高い表現を同種の文脈で語り、それぞれが日本社会とアメリ

カ社会それぞれの、特に言論空間に関する危険性について似たような警告を発している点は実に興味深

い。)

だから森氏は批判される。

本書も氏の他の著作同様、ときに直接的にあるいはときに遠回しに批判されている。

マジョリティが創り出す世論やある種の共犯関係にある大手マスコミと読者や視聴者などがまともである

保証など、実はどこにもありはしない。

だからホントウノコトとは何かを自らの力で考え、導き出すことが必要になる。

森達也氏の著作は常にホントウノコトを考え導き出すことの大切さと、そのための視点・視座の持ち方の

具体的パターンを例示している。

本書もその一冊である。

ホントウノコトを語ることがおそろしくむずかしくなった現代のニッポンにおいて、森氏の言説が貴重で

あることは言うまでもないが、皮肉にもそれは現代ニッポンがいかにまともでないかの裏返しであるとも

いえる。
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14 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 清高
1.内容
メディア批判の雑誌である『創』に、著者が寄稿した文章をまとめたもの。メディアの現状、刑事事件など、狭くもなく、浅くもなく、といったところか。

2.評価
内容面では、著者の活動を見た人からすれば、こんなものだな、という出来。好みも分かれると思う。ただ、個人的には著者の視点はなるほどと思うので、著者の意見を支持しない人も、熟読しておいて損はないと思うので、星5つ。個人的には、朝日新聞夕刊「素粒子」についての文章が参考になると思う(「『素粒子』の文章からは、拘置所職員や犯罪被害者に対する非難や侮蔑などのニュアンスは読み取れない」(p194)というのは、私が原文を読んだ限りでもそうだと思った。それに対する江川紹子さんの批判は、「襲撃の恐怖にさらされた被害者」(p203)であったとしても、正当ではないと思った。「『位相』」=「『許されない』」(ともにp202)という意味はないので、曲げて読んでいると判断せざるを得ない)。ただ、著者の知識は、若干問題があるところもあるんだよなぁ。「誰かの文章を批判するのなら、本来ならその文章をすべて引用した上で批判すべき」(p198)とあるが、著作権法第32条からは無理だろう。「オリジナルに当たれ」(p198)ということ。
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