古くは台湾海峡でのミサイル発射、記憶に新しいところでは尖閣諸島での我が海保船舶に対する体当たりなど中共政府の対外侵略行為は枚挙にいとまが無いが、この本はその裏にある真の意図を資源問題、中国共産党内の闘争、共産国同士の闘争などから巧みに読み取り、読者に提示してくれている。特に江沢民の行動原理や何故あれだけ反日的で無ければならなかったかを、'ケ小平との関わりや過去に日本に協力していた前歴から実にわかりやすく読み解いてくれているのは非常にありがたい。中国脅威論が叫ばれて久しいが『敵』の真の意図を知らなければ対策も的外れで実効性の乏しいものとなってしまうであろう。有効な対策を考えるため、この本は是非多くの人に読んでいただきたい。また、本書末尾では311以降原発が日本の安全保障にとって負債になってしまったことを指摘し、その上で対策も提示されている。派手なタイトルがついてはいるが、昨今流行の威勢がいいだけの保守とは一線を画す著者による良書である。