19世紀の冒険家(のちに政治家として難民救済に尽力)である、ノルウェー出身の
ナンセンが北極点到達を目指した旅の記録です。
翻訳が古く、文体が古色蒼然としているのは仕方のないところ。しかし、
ナンセンの準備は周到、装備や手法は何重にも安全性が考えられ、しかし
咄嗟の危機に際しては極寒の北極海に飛び込むほどの勇気を示して困難を
克服していきます。13人の隊員を率いて3年に及ぶ探検を成功させ、一人の犠牲者も
出さなかったこの探検隊を、30代なかばで率いた手腕に敬服します。
この偉大な記録、長く読み継がれてほしいと願うばかりです。
あとがきは、現代日本で北極点到達に成功した一人、和泉雅子さんがお書きに
なっています。