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楢山節考 (新潮文庫)
 
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楢山節考 (新潮文庫) [文庫]

深沢 七郎
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (28件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

「人生永遠の書」とも評される昭和文学の金字塔。

「お姥(んば)捨てるか裏山へ 裏じゃ蟹でも這って来る」齢七十となり神のいる楢山へ欣然と赴く老母おりんを、孝行息子辰平は胸のはりさける思いで背負う。残酷だがそれは貧しい村の掟なのだ----正宗白鳥に「人生永遠の書」と言わしめた深沢七郎畢生の傑作『楢山節考』。 --このテキストは、 CD 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

お姥捨てるか裏山へ、裏じゃ蟹でも這って来る。雪の楢山へ欣然と死に赴く老母おりんを、孝行息子辰平は胸のはりさける思いで背板に乗せて捨てにゆく。残酷であってもそれは貧しい部落の掟なのだ―因習に閉ざされた棄老伝説を、近代的な小説にまで昇華させた『楢山節考』。ほかに『月のアペニン山』『東京のプリンスたち』『白鳥の死』の3編を収める。

登録情報

  • 文庫: 217ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1964/07)
  • ISBN-10: 4101136017
  • ISBN-13: 978-4101136011
  • 発売日: 1964/07
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (28件のカスタマーレビュー)
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62 人中、58人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「凄い」名作, 2005/1/15
レビュー対象商品: 楢山節考 (新潮文庫) (文庫)
日本の作家で最もセンセーショナルな作家をひとり選べ、と言われたなら、真っ先に挙げたいのは深沢七郎です。ケッタイナ個性の持ち主であるとか、奇抜な生活スタイルをして目立った作家は幾人も居るでしょうが、作品自体が、度肝を抜く凄さをもっているという点で、他に私は知りません。すべての作家のすべての作品を精読したわけではもちろんありませんが、直観的にそう思います。天皇の首が切り落とされる作品を書いて、その作品を好意的に評価した三島由紀夫と共に右翼に追われるハメになった人物です。深沢七郎はタダモノではありません。

初めて読んだ時あまりの感動に涙しました。村を規制している「姥捨て」の掟(制度)、それを承認せざるをえない村の経済事情、その掟(制度)を村の経済事情ゆえのカラクリとみる人々・・そんな中で、年齢不相応に歯があることを嘆き、純粋な信仰心から、快く、掟(制度)を受け入れ、お山に向かう母親、母親の願いで、母を負い姥捨てに向かう倅、神仏の加護のしるしである雪の降る中、掟に反して、声を上げて母親にそのことを告げる倅、それを押し止める母親・・・制度、経済、社会、親子・・・世のカラクリが短篇の中に凝縮されています。

一読して、言葉を失うような作品でなければ名作とは言えない、と私は思いますが、まさにそのような意味において名作だと思います。しかも「凄い」と頭に付けたい名作だと思います。どうぞご一読くださいませ。

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31 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 伝えるべき名作の一つ, 2003/2/27
レビュー対象商品: 楢山節考 (新潮文庫) (文庫)
楢山節考ほか数編が一冊になっているが、やはり白眉は楢山節考である。
小説の域を越えて伝えるべき名作の一つだと思いますので、是非読んでいただきたい。この本で何か感じるものがあれば、推薦者として幸いです。
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 何度読んでも、どんな読み方をしても圧倒されてしまう。, 2011/2/4
By 
TaroTaro - レビューをすべて見る
(トップ100レビュアー)    (VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 楢山節考 (新潮文庫) (文庫)
短篇4作が収録されているが、何度も何度も繰り返し読んでいるのは「楢山節考」。読み方はいつも異なっていたが、いつ読んでも思うのは、何度読んでも、どんな読み方をしても圧倒されてしまう小説ということ。

最初に読んだのは高校生の頃。今から20年以上前のことだ。
ただ、ひたすら恐ろしい小説だと思った。辰平が母親のおりんを背負って山を登る途中の描写、辰平がおりんを岩陰に捨てて山を下り始めたときの描写(ほんの数行の文章だが)、辰平が山を降りる途中で見た銭屋の又やんが捨てられる時の描写など終盤はとにかく恐ろしかった。カラスの鳴き声が耳から離れなかった。

解説に倣ってアンチ・ヒューマニズムの小説として読んだ(読もうとした)こともある。

日本のムラ社会の閉鎖性を描いた小説として読んだ(読もうとした)こともある。

一歩進んで、村人が「神」と信ずるムラ社会の掟に縛られる哀れな姿を描いた小説として読んだ(読もうとした)こともある。
ただ、こう読んでしまえば、おりんを山に捨てながら一旦は彼女のところへ引き返した辰平も結局のところはムラの掟に縛られている哀れな人物と捉えることになってしまうのだが・・・。

単純な親子愛を描いた作品として読んだ(読もうとした)こともあるが、お涙頂戴ものとしては読めなかった。舞台設定等がそれを許さない部分もあるが、それ以上に、この作品全体に漂っている、著者の人生に対するある種の諦観みたいなものが感じられるからだと思った。

著者深沢七郎がおりんに「神」を見ているのだろうか、と考えたこともある。ムラの掟に何も疑問を持たず嬉々として山へ向かう準備を進めるおりんの姿は滑稽ですらあるがその中に強さを感じる取ることもできるし、山の岩陰に捨てられたおりんが一身に念仏を唱える姿、そして引き返してきた辰平に手を振りながら無言で「山を降りろ」と訴える姿は神々しささえ感じさせるからだ。

何年か振りに読んでみたが、結局のところどう読めばいいのかという自分なりの結論は出せなかった。これからも出せないような気がする。
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