「お姥(んば)捨てるか裏山へ 裏じゃ蟹でも這って来る」齢七十となり神のいる楢山へ欣然と赴く老母おりんを、孝行息子辰平は胸のはりさける思いで背負う。残酷だがそれは貧しい村の掟なのだ----正宗白鳥に「人生永遠の書」と言わしめた深沢七郎畢生の傑作『楢山節考』。 --このテキストは、 CD 版に関連付けられています。
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初めて読んだ時あまりの感動に涙しました。村を規制している「姥捨て」の掟(制度)、それを承認せざるをえない村の経済事情、その掟(制度)を村の経済事情ゆえのカラクリとみる人々・・そんな中で、年齢不相応に歯があることを嘆き、純粋な信仰心から、快く、掟(制度)を受け入れ、お山に向かう母親、母親の願いで、母を負い姥捨てに向かう倅、神仏の加護のしるしである雪の降る中、掟に反して、声を上げて母親にそのことを告げる倅、それを押し止める母親・・・制度、経済、社会、親子・・・世のカラクリが短篇の中に凝縮されています。
一読して、言葉を失うような作品でなければ名作とは言えない、と私は思いますが、まさにそのような意味において名作だと思います。しかも「凄い」と頭に付けたい名作だと思います。どうぞご一読くださいませ。
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