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「楊家将」というのは中国では「三国志」「水滸伝」と並び称されるほど人気ある物語であるという。史実をもとに後世の人が様々な脚色をつけて「楊家将演義」「北宋志伝」という書物に描かれている。ただ専門家によれば、これらの小説のデキがイマイチで、小説よりも「京劇」で人気を博し有名になったようである。書物が不人気だったために日本では、あまり知られておらず、邦訳された「楊家将」の小説としては、この北方版が初めてであるという。
「楊家将演義」では、主人公・楊業から数世代に渡って物語は続くが、本書で描かれているのは第1世代、第2世代までである。
北方が描いた「三国志」や「水滸伝」を読んだ人なら、お分かりと思うが、北方の歴史小説が面白いのは「男の生き様の描き方」「戦闘、とくに騎馬軍団を使った戦闘シーンのリアルさ」ではないだろうか。もちろん本書でも、その特徴はいかんなく出ている。
生粋の軍人である楊業は、戦で功を立てられればそれでいいという、まっすぐな男だ。北漢が宋に征服される前に、宋に帰順した。宋では外様だった。それが、宋王朝の文官たちや、昔からの宋の軍人たちからは妬まれた。宋は兵士の数では勝るが弱兵ばかり。対する遼は、騎馬民族だけあって強兵ぞろいだ。遼は楊家の軍勢だけを恐れていた。
そうした中で楊業以下7人の息子をはじめとする楊家軍は、最前線で遼の強兵と戦う。
とくに騎兵戦を特異とする遼随一の名将「白き狼」耶律休哥との戦いは、手に汗握る駆け引きである。
千年前の中国にタイムスリップしたかのように、生き生きと戦う男たちと出会える一書である。
泣けます。戦に生きる男の生き様、友情、親子の情、勇気、卑劣、野望。激しい戦の中で、人間のいろいろな姿、生き方が、浮かび上がります。そして、最後の決戦では、泣けます。
小競り合いを含め、戦闘シーンが比較的多く、かなりスピード感がある本です。騎馬での戦闘シーンなど、同じ著者の三国志の熱い戦いが蘇るような感じでした。
途中で、読むのやめられなくなりますので、ネンのため。
上下巻、ぜったい、一緒に買っとくべき本です。
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