梁山泊軍V.S.宋禁軍の全面対決が始まります。
終わるのは宋という国の形なのか、童貫率いる宋禁軍なのか、あるいは梁山泊なのか。
どうあっても決着しないでは終われない局面に入ります。
宋の崩壊という史実はさておき、水滸伝以来延々と繰り広げられた叙事詩に北方先生はどう幕を引いていくのでしょうね。
水滸伝から続く切り口のひとつではありますが、本巻では特に「父子」の絆が重要なテーマとして意図的に表現されている気がします。
この巻では
呼延灼-穆(呼延)凌
楊志(秦明・王進)-楊令
が若干の不安要素もあわせて非常に大きく描かれていますし、これまでの描写の中でも
童貫-岳飛
花栄父子
候健父子
カク思文父子
張横父子
盧俊義-燕青の関係も、心の面では父子であろうし。
蔡福-蔡豹も。
DNA上の父子という関係に留まらない「父と子」の関係をそれぞれのキャラクターに応じて描き分けていますね。
人間の営みの中で、「子に伝えたい」「親を越えたい」気持ちは普遍的なものでしょうが、この物語のような特殊な環境の下での父と子の関係はなかなかにドラマチックな要素ではあります。
女性が少ないので「色恋」の切り口からは描きにくいですしね。