娼婦マルグリットは椿の花を愛するがゆえ、人々から「椿姫」と呼ばれていた。
娼婦といえば、この物語が描かれた時代においては社交界の華であり、旦那達から与えられるお金で豪華な生活を送る女性達であり、同時に娼婦として社会から蔑れる存在でもある。
輝くばかりの美貌を持ち、お金持ちの旦那達を持ち、社交界で奔放な生活を送っていたマルグリット。彼女に出会い一目で恋に落ちてしまった純粋な青年アルマン。
たくさんの旦那を持ち、贅沢な生活をするマルグリットを愛するという事はアルマンにとっては嫉妬と葛藤に苛まれる事でもあり、財産を失ってゆく事でもあった。
また、お金を持たない純粋な青年アルマンへの愛を貫くという事はマルグリットにとって贅沢な暮らしを失い、抱えていた借金返済のためのお金を失う事でもあり、愛するアルマンの世間での評価を貶めるものでもあった。
全てを犠牲にしてもマルグリットを求めたアルマンと、自分を犠牲にしてもアルマンの人生の幸せを求めたマルグリット。愛する人のためにした事が必ずしもその人の真実求めていた事ではない事もあります。 最後の最後であまりにも気高い心でアルマンを愛したマルグリット。悲恋ではあるのですが、二人がお互いに抱いた愛情は本当の純愛だったと思います。