今迄、マスコミ、官僚、司法、政治家などがこぞって消費者金融たたきをしてきて、反論も、正論の発言も封じられてきた業界の中で、はじめて正論を正論として展開しているマスコミ、官僚、弁護士、司法書士、裁判官、政治家にとっての必読書。
全国展開している大手より更に厳しい状況にある地方の金融関係者が、マスコミも巻き込んだ間違った世論に立ち向かうために立ち上がったと言えよう。
既に2兆円を超える過払い金返還の不当なことは分かったが、それだからと言って、過払い金返還を止めることが出来るのだろうか。本書でも過払い金返還を多重債務者(この定義も難しいが)に限定する方策については具体策がないようだ。
過去に遡る過払い金返還は本来あってはならないことなのだが、正常な資金需要者に融資を続けるためにどうしたら良いのだろうか。少なくとも、過払い金返還どころか、貸し出すための資金も枯渇して行き詰まる業者も今後続出するであろう。
そのための、現実を踏まえた方策。例えば、全ての消費者金融会社、クレジット会社、信販会社などで、司法が認める利息制限法に置きなおした過去の利息収入の決算修正とそれに伴う過払い税金返還などの具体化を進める手順などについても提案が欲しかった。
過払い金返還は、あってはならないという論点は分かるが、既にここまで来た過払い金問題を正常な形に戻せないと思う私はあきらめが早いヘタレなのだろうか。