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棺姫のチャイカI (富士見ファンタジア文庫)
 
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棺姫のチャイカI (富士見ファンタジア文庫) [文庫]

榊 一郎 , なまにくATK
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「働いたら負け」とうそぶくトールは生きる目的を失っていた。目下フェルビスト大陸を義妹アカリと放浪中だが、食い詰めてアカリに罵られ山中で食料を探すことに。そこでトールは棺を担ぐ不思議な少女と出遭う――。

内容(「BOOK」データベースより)

目覚めればそこに義妹アカリの美しい顔があった。「兄様。おはよう」彼女は四つん這いで、俺―トール・アキュラの上に跨っていた。枕には、アカリ愛用の鉄槌が深々と突き刺さっている。戦乱の後フェルビスト大陸を兄妹で放浪し、その日暮らしをしてきたが、とうとう食い詰めてアカリは俺に業を煮やしたのだ。「働いたら負けだ」とひとりごちながら、食料を探しに山林へ入ると、何かが草むらに潜んで動いている。凶暴な棄獣かと構えたが、現れたのは小柄な少女だった。「お…襲う?」黒い衣装をまとい、棺を背負った不思議な少女は、大きな紫の瞳で俺を見つめる。彼女―チャイカと俺はこうして出会い、世界は再び動き出した。

登録情報

  • 文庫: 325ページ
  • 出版社: 富士見書房 (2010/12/18)
  • ISBN-10: 4829135964
  • ISBN-13: 978-4829135969
  • 発売日: 2010/12/18
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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 帝国が倒れ長く続いた戦国時代が終わりを告げた戦後の混乱期。主人公のトールとその義妹?のアカリ、トールが山中で出会った、棺を背負った少女のチャイカがメインで、それに領主に騎士に剣士に魔道師、とにかくファンタジーの王道ともいうべきものたちが出てきます。中世ヨーロッパに魔法使いの要素が加わったような印象を受けました。
 主人公のトールは最初はとにかくニート状態です。ひきこもりです。そんな彼がアカリに追い立てられて家から出て、山中でチャイカと出会い、そして不本意ながら戦闘に巻き込まれたところから物語が一気に加速していきます。初めは怠惰だったトールも山中での戦闘を通して徐々に”自分のしたかったこと”に向き合うようになっていきます。
アカリは兄のトールを尊敬してるのか馬鹿にしてるのかよく分からない発言を繰り返すキャラでトールとの絡みではけっこうな下ネタを発します。
チャイカはこの話の重要人物ですが、この巻ではトールが”自分のしたかったこと”に目覚めることに重きを置いていたようなので、ちょっと目立たなかったような・・・。まぁ、腕の立つ魔道師のようです。
 内容に関しては上にも書きましたが、騎士に剣士に魔道師に・・・というファンタジーの王道に、サバターなる狂戦士的なものも加わります(ちなみにトールとアカリがサバターに該当します)。
時代の説明も、魔法の設定も、サバターがなんなのかについても分かりやすく描かれているので、すっと頭に入ってくると思います。
 そしてなにより戦闘シーンは臨場感があり、迫力もあって一見の価値がありました。全体の半分くらいは戦闘で埋まっているのですが、特に苦痛を感じることもなく読み進むことが出来ました。
 最後に物語全体の雰囲気ですが、明るく楽しいドタバタ劇ではありません。笑いは笑い、締める所は締める、でしっかりまとまっていました。
 ”あるもの”を求めて旅をするチャイカ。彼女の目的が”自分のやりたいこと”に最終的に通じるからと同行を決めたトール。兄に続くアカリ。チャイカの目的が世界を再び戦乱に導くとして、今後も敵対するであろう面々。
 ちゃんとした王道ファンタジーです。
 長文失礼しました。
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
主人公がニートでなんだ俺たちの仲間か、と思ったらそうでもなかったぜ!という一冊です。

魔法が存在する中世風の異世界を舞台にした、王道ファンタジーの流れを組む作品です。
とはいえこれまでも数々の王道作品を描いてきた作者だけあって、安定感を保ちつつも読者を飽きさせないテクニックを見せてくれます。
キャラ同士の掛け合いの軽妙さは言わずもがな、戦闘描写についても文句なし。
重すぎず軽すぎず、流麗な筆さばきで読者を世界に引き込みます。
兄を敬愛すると豪語しながらも容赦なく鉄槌を脳天に振り下ろしてくる義妹はもちろん、謎のカタコトしゃべり美少女チャイカとの会話では、読者が求める美少女とのにやにや出来るやり取りを見せてくれます。
普段は「働いたら負けだ」というどっかで聞いたような台詞をのたまいつつも、いざとなれば忍者的な能力を持った見せる主人公のアクションシーンには心踊らされます。プロフェッショナルとしての現実的かつシビアな思考と行動が、物語全体を引き締めてくれています。

また忘れてはならないのがイラストです。
紙面狭しと立体感と躍動感を併せ持ったカットが、所々で物語に華を添えてくれます。
漫画化もするようですが、この絵師さんにそのまま担当してほしいレベルです。
だだし注意事項が。チャイカは別にメイドではありません。ぱっとみ白黒エプロンドレスにカチューシャ、ドジッ娘属性を併せ持っているからといって、メイドではありません。勘違いはしてはいけません。

世界観も緻密に作り込まれているようで、長い話になりそうな気配がひしひしと。
ただその分、最初の一冊として本書が強烈な盛り上がりには欠けるのは確かです。
もっとも一つの世界との長い付き合いを楽しめる方ならば、問題はないと思われます。
それに速筆で有名な筆者のことですから、先を待たされて苦痛になることはないでしょうし。
いずれにせよ、今後が楽しみな一冊です。

今回は主人公の心情などを詳しく書いているせいか、ヒロインたちの活躍はやや少なめです。
ただ一冊目からチャイカの顔に白い液体がぶっかかる絵が用意してあるあたり、ファンタジア文庫は
着実に読者を殺しにきてるなと思います。
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
棺を持つ姫。
それ以外は冒険モノとしての新鮮味はさほど感じませんでしたが、十分楽しめました。
まず、世界観や文化レベルなどしっかりと考えられており、とても丁寧な描写が光ります。この著者の作品は初めて読みましたが、とにかく読み易くて驚きました。
挫折青年、カタコトで小動物っぽいどこか不思議なお姫様、無表情天然非常識な青年の妹とキャラも立っています。妹が兄を起こすシーンや、棺にこだわるチャイカ、それらのやり取りはどこかシュールでついにやけてしまいました。
そして、お話のほとんどはこの三人のやり取りで展開されていきます。
不満というか、唯一気になった点を挙げるのならば、恐らくそこでしょうか。
前半緩やかに進行したつけなのでしょうが、終盤はとかく情報を詰め込み過ぎで、他の登場人物達もぞろぞろと現れ、テキパキと物語が進行していきます。それまでの流れがすごく丁寧だった分、終盤は濃密というより、あっさり終わった感触でした。
でもそれぐらいです。
次の巻ではアカリの正体についてや、ジレットやヴィヴィなどの個性的なやり取りも存分に見てみたいものですね。
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