森鴎外の怪奇短篇小説および戯曲・詩歌を集めた作品集である。
鴎外本人の創作作品と翻訳作品が交互に並べてある。
怪談傑作選といっても、今の時代の怖い物好きの読者が期待するところのホラー・サスペンス描写は一切ない。
中にはどの辺りが怪談なのか分からない作品もあるが、広義のオカルト風味・幻想風味の作品集と思えばそれなりに楽しめる。
個人的には「正体」「刺絡」が面白かった。
目次
常談/ファルケ
正体/フォルメラー
佐橋甚五郎
二髑髏/ミョリスフョッフェル
魔睡
負けたる人/ショルツ
金毘羅
刺絡/シュトローブル
鼠坂
破落戸(ごろつき)の昇天/モルナール
蛇
忘れて来たシルクハット/ダンセイニ
影/影と形
心中
己の葬(おれのとぶらい)/エーヴェルス
不思議な鏡
分身/ハイネ
百物語
「我百首」より二十五首
「百物語」関連資料
「依田学海目録」より
「墨水別墅雑録」より付「鬼趣行」
「鶯亭金升日記」より
「東京朝日新聞」より
解説 不安と恍惚と/東 雅夫