内容紹介
アフリカの狩猟採集民バカの子どもたちに人類学者が弟子入り.「子ども=文化的未完成」という枠組を超え,子ども集団への参与観察によって,彼らが「教育のない社会」で,主体的な行動選択と文化創造を通じ成長する姿を描く.子どもたちは学校まで一種の遊びにしてしまう.教育とは何かを問い直す愉快で可愛い民族誌.スケッチの効用も力説
★圧倒的なリアリティで迫る,森の子どものフィールドワーク★
[推薦] 箕浦康子(お茶の水女子大学名誉教授)
本書は、カメルーン共和国東部の森の狩猟採集民バカ・ピグミーの子どものなかでの1年半の記録である。まず、近代的諸制度導入前の社会で子どもはどう生きていたかをトータルに捉えている点が、専門分化し特定の視角から子どもを見がちな研究への反省をせまる。また、日本の子どもたちとは正反対の社会状況で生きるバカの子どもたちの記録は、文化や時代が子どもの生活をいかに変えたかを逆照射する。子どもの発達や社会化に関心のある心理学、教育学、社会学、社会福祉学、学校教育関係者、保育関係者、必読の書である。
本書は、子どもを相手とするフィールドワーク研究としても出色である。一人前の男性が子どもたちに仲間として受け入れられていくプロセスやスケッチを描くことを通じて形成されるラポール、スケッチ自体がバカ社会の物質文明の巧みな記録になっている点などは、従来の研究書にない特色で、フィールドワークを研究手法としている人にも一読を勧めたい。
内容(「BOOK」データベースより)
遊び・狩猟採集そして「学校」、圧倒的なリアリティで迫る、森の子どものフィールドワーク。