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森のなかのママ (集英社文庫)
 
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森のなかのママ (集英社文庫) [文庫]

井上 荒野
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

風変わりで美しいママと、見つめる娘の物語
亡き画家の夫のアトリエを美術館兼自宅にして住む、ママと大学生の娘いずみ。美しいママは男友達に囲まれ暮らしていたが、パパのかつての愛人が現れて…。喪失と再生の物語。(解説/長嶋 有)

内容(「BOOK」データベースより)

画家だったパパの突然の死から五年。浮き世離れしたママと、美術館に改装した家で暮らす大学生のいずみ。離れの間借り人、渋い老人の伏見に恋しているが、伏見はじめ美術館に出入りする男たちはみなママに夢中だ。ある日、放映されたパパのドキュメンタリー番組に、パパの愛人が出演していた…。なにが起ころうと否応なしに続いていく人生と渡り合うために、ママがとった意外な行動とは―。

登録情報

  • 文庫: 312ページ
  • 出版社: 集英社 (2007/5/18)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4087461602
  • ISBN-13: 978-4087461602
  • 発売日: 2007/5/18
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 299,348位 (本のベストセラーを見る)
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By moripu
形式:単行本
荒野さんの小説の中では一番好きだったかもしれません。
主人公いずみの恋も描かれていますが、物語のはいずみの「ママ」の掴みどころのない言動を中心に進んで行きます。ママは、死んだパパを本当に愛していたか、そして今は誰を想っているのか…。

美しく、奔放な性格のママに振りまわされっぱなしのいずみとママの取り巻きの男たちの姿がユーモラスに描かれています。これまでの荒野さんの「恋愛小説」とはちょっと違った趣です。

芸術化の父を持ったいずみ、美術館を兼ねた自宅やアトリエのある庭…そういった設定に、荒野さん自身の生い立ちを重ねて想像してしまいました。父・井上光晴氏との生活って、どんなふうだったのか…そんなことにも興味を持ちました。

このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 人の心の中なんて例え親子であっても、いや、親子だからこそか、分かっているようで分からないものだなあと。そのことが、主人公の大学生、いずみの目から見た母親の姿とその謎めいた行動を通して、実に巧く描き出されている小説でした。

 数年前に亡くなった、世間では割とよく知られた画家を父に持ついずみ。彼女の母親の毬子さん。毬子さんの取り巻き連中の男が四人、トリさんにジンちゃん、掛川さんと伏見さん。いずみの学友、気のおけない奴でもある照次郎(てるじろう)。彼らの間に流れているさらりとした雰囲気、それが良かった。変にべたべたせず、ほどよい距離を保って、それぞれのルールを認め合って生きているみたいな。暗黙の連携プレーで居心地の良い空間を作って、それを共有しているみたいな。

 そして登場人物のなかでは、毬子さんの個性がキラキラと光っていました。娘のいずみからすると、万事につけのほほんとして、ヤなことがあってもどこ吹く風と受け流しているように見える毬子さん。天真爛漫な子供のようでもあり、しばしば、マリー・アントワネットめいた無邪気な言動で周囲を煙に巻く毬子さん。どこか妖精みたいな空気を身にまとった毬子さんのキャラが生き生きと、魅力的に描かれていました。

 本書の帯に書かれた江國香織さんの文章が、また実に言い得て妙の、この作品にふさわしいコメントです。その後半部分を引用しておきますね。
 << 「攻撃は最大の防御」などと行って澄ましている「ママ」の住む森に、わたしたちはいつのまにか迷い込んでいる。それは可笑しくも切実な、日々の迷路である。>>

このレビューは参考になりましたか?
形式:文庫
 ママと愛人の対面を避けてしまったのはなぜか?
 どうせなら魔法を使ってでも、二人の精神分析をやってもらいたかったですね。
 著者の母のファンを何人か知るものにとっては、「ママ」をもっと母に近い性格にすればよかったのにと残念でならない。
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