棟方志功の画集や評伝は数多く、
その宗教的な内容と個性豊かな人生はファンには魅力的かもしれないが、
私にはちょっと癖が強くて、親しみを持つことができなかった。
でも、この本を手にして、
ようやく棟方という人間に親しみを抱くことができた。
気さくで正直な文面、
おそらくあっという間に書いたのであろう絵が
葉書いっぱいに書き込まれていて、ただ眺めているだけでも楽しい。
また、昨今の絵手紙ブームに見られるような「あざとさ」がなくていい。
※その意味で、安っぽい「絵手紙」と同列に見られてしまいそうな
この本のタイトルには疑問が残る。
「世界のムナカタ」・「板画の巨匠」ではない、
等身大の棟方を垣間見ることのできる好著である。