チベットの奥地にある聖山「梅里雪山」。中国と日本との合同登山隊が地元住民の反対を押し切って頂上アタックするが、雪崩による遭難で17人の命が奪われる。その後遺体発見と共に捜索を続けるため、著者は現地入りし現地住民の心に触れながら生活し捜索を続ける。チベットの人々の生活における自然への眼差し、聖なる山に対する感情、様々なものに触れながら、経済先進国である我々が行っている自然回帰とは何なのか、を考えさせられる。カメラマンである著者の現地の人々や自然の表情豊かな多くの写真がそれを語りかける。自然が好き、なんて軽く口にする私達の思いの甘さを遭難事故という出来事を発端に綴っている壮大なノンフィクションだと思う。写真が豊富で息遣いが聞こえてくるよう。感動した。