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梅原猛の授業 道徳 ハードカバー – 2003/1


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 「道徳」という、今では少々なじみが薄くなってしまったことばも、著者が口にするとにわかに新しい輝きをおびて響く。前著『梅原猛の授業 仏教』につづく本書は、江戸時代から現代にいたる道徳の変遷、宗教の問題、これからの時代にふさわしい道徳のあり方などを考察する。中学生を対象にした授業が基になっているため、奥深い内容ながら語り口は親しみやすい。幅広い世代に読まれるべき書物だろう。

   近年、企業や官僚などの不正は止まるところをしらず、血なまぐさい事件もあとをたたない。著者はこれを日本人全体の道徳心が低下しているためと見る。戦後おざなりにされてきた道徳教育を早急に立て直す必要があるというのだ。そうした声は決して少なくないが、本書で語られる道徳論は、頭でなく魂に呼びかける独特の説得力を持っている。

   著者はまず、道徳を人間のみならず、動物にも本来そなわっているものとする。その根本は親が子を思う心にある。見返りを求めず子の幸せを願う気持ち、家族を守り、生かすための努力、こういった自然なこころの動きが道徳の基本だというのだ。観念的になりがちな議論に、ざっくり「情」をもちこむ大胆さがいかにも著者らしい。そのうえで、「自利利他」(自分を利し、他者をも利する)の精神、人間もまた生物の一員であるという自覚をもつことが、これから求められる姿勢だとする。じつに壮大な道徳観ではなかろうか。

   著者の言うとおり、新しい道徳をめぐる模索は始まったばかりである。だが、その曙において、本書のような1冊を得たことはまことに幸いというべきだろう。読み終えたあと、誰もが「自分にとっての道徳とはなにか」を考えてみたくなるにちがいない。(大滝浩太郎)

内容(「BOOK」データベースより)

日本の教育には道徳が必要である、と常々感じている著者が、自ら中学校に出向き、道徳の授業を行う。教育勅語への批判から、儒教や仏教をはじめとする宗教、夏目漱石や宮沢賢治の作品、そして生きとし生けるものを題材に、道徳とは何かをやさしい言葉で説く。 --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。

登録情報

  • ハードカバー: 262ページ
  • 出版社: 朝日新聞社 (2003/01)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4022578114
  • ISBN-13: 978-4022578112
  • 発売日: 2003/01
  • 商品パッケージの寸法: 18.6 x 13.4 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 456,207位 (本のベストセラーを見る)
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 ラブリーハル 投稿日 2008/5/9
形式: ハードカバー
少し前のに読みました
感動で、自然と涙がこぼれました。
きっと昔は、先生や、親が堂々と子供たちに教えていたであろう道徳を、
敗戦をきっかけ(?)に教えられなくなったのでは?と思います。
基本的人権は、『キリスト教の神が、人を、創られた』という前提にあるわけで、
文明、文化の違いなどで、いつでもどの国でも受け入れられるわけでもなく、、
一神教の文化と、日本のような特殊な多神教(?)のような文化の国とでも違いがあるはずと思います。
特に現代は科学教(井沢元彦さんの本で読みました)みたいなもので、理屈をほしがりたがりますが、
では、何故人を殺してはいけないのかという人には、「あなたは人を殺していいと思うのか?」
と、言いたいです。
「人は殺してはいけない」
普通なら、教えられなくとも、愛情あふれて、育てられればこう考えるはずだと思います。
ただ、いろいろな境遇の人の社会には、やはり道徳は必要と思います。
いい本です。
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 リンタロー 投稿日 2008/2/14
形式: 文庫
薦められて購読した本。「道徳は動物にもある」「道徳の根源を母の愛においたこと」この二点が本書の特徴的な論点です。高校生への授業が要約されて、語り口調がやさしく、例も多岐にわたり、「道徳」というテーマでしたがあきずに読めました。自身の倫理観、価値観がつくられた根拠、因果を考えるのにも良い本です。宮沢賢治や夏目漱石などにも新たな関心が湧きました。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 reyoshi 投稿日 2008/2/27
形式: 文庫
進学校の中学3年生の道徳の授業として、日本の歴史や宗教を簡潔にわかりやすく説明しながら、道徳とは、ストレートに語るのが心に響きました。
子供の頃から、ありきたりの道徳授業を受けてきて、実につまらなかった記憶しか無いのだけど、「戦後は道徳の教育をしていない」と言い切り、戦争やウソ、いじめ、などなど人間としてしてはいけない戒律を説き、歴史家・哲学者ならではの切り口で、なるほど、と思わせるところがたくさんありました。
シンプルでわかりやすい。
ぜひ子供にも読ませたい。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 古田都志雄 投稿日 2014/1/4
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今の日本に失われつつある仏教の本当の教え(道徳)をわかりいやすく書かれていますので、もっと多くの人に読んでほしい。
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9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 すぱんく 投稿日 2006/12/10
形式: ハードカバー
この本は、図書館で借りて読んでいたのですが、じっくり読もうとすると期限がきてしまい、再び借りにいくと無い・・・といった状態でした。そこで、購入を決めました。子供にわかりやすく、イコール一般の大人にもわかりやすく書かれているのでいいですよ。仏教、キリスト教、儒教などの知識もさることながら、有名人の幼少期のことなども織り交ぜて書かれたあり、思春期のころに読みたかった!!と思いながら読んでます。幼児相手の仕事のなかでも、生かせるかなと期待してます。
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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 仮面ライター VINE メンバー 投稿日 2011/6/8
形式: 文庫 Amazonで購入
  
 同書と『仏教』及び『仏になろう』を梅原猛先生の“授業・三部作”といって良いだろう。前2作品は2001(平成13)年と2003(平成15)年、京都にある洛南高等学校附属中学校の3年生に対して行った授業を、後の1作品は2005(平成17)年、朝日カルチャーセンター京都における
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青少年の殺人事件が、なぜ、毎日ニュースに出るのか?
政治家や公務員の汚職事件が、なぜ毎日ニュースに出るのか?
それは、明治以降「道徳」を必修科目に無くし、
さらに中学、高校、大学受験必修科目にしない、
国の政策ミスに他ならない。
この国の偉い人たちはいつ気がつくのであろうか?
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