「ああ最終回が近いんだなあ」というのがまず一番の感想で寂しい。
今回印象的だったのが、今迄は7人全員で面白さを配給してくれたホスト部が、
この12巻から、それぞれが一人ずつ、別々の道を歩き始めた事実。
モリ&ハニー先輩3年コンビは徹底して見守りとフォロー。そして2年コンビ
環様と鏡夜先輩は自宅待機とフランスでの独自活動。
スポットライトを浴びた一年生トリオ、光→ハルヒ←馨はついにトライアングルへ!!
ずっとメンバーを見つめて来た読者として、各自の成長の大きさがとてもインパクトが強く、
また更に、この巻では「ハルヒが殿を異性として意識し始める…!!」という
とんでも展開が開けた為に、怒濤のドラマ進行のスタートを突きつけられた。
馨を見ていると「北斗の拳」のトキが弟ケンシロウ、兄のラオウ、そしてユリアを巡る
自分達の恋愛観に対して「見守る愛というのもあるんだよ」と語った姿を思い出した。
感情を押さえられる人は強い。そして同時に一番可哀相なのではなかろうか。
そして親友環の為だけに、ひたすら一人で環母の消息を調べる鏡夜先輩の男の友情。
とにかく「桜蘭」はキャラクター全員が常に一人で強くあろうとする、前向きな
青春が眩しい。こうありたいと思わせてくれる。そんな素晴らしいエンターテイメント、
ラストへの足音が聞こえて来るのは実に心細い限りだ。ぜひ続編のアニメも作って欲しい。