「桜信仰と・・・」というタイトルに日本人の信仰の分析かと思いましたが、副題の「愛でる心をたどる名所・名木紀行」の方が内容に近いです。「さくら」の語源論や桜にまつわる和歌、桜の葉の塩漬け(桜餅に捲いてあるのです)のつくりかたまで書いてありますが、「信仰」に深く触れるような話は特にでてきません。
桜の品種や、分布の説明、全国の名所についてはかなりの頁があてられています。桜について多方面からまとめてあり、簡単に読め、新書版で携帯しやすいので、本を片手に桜を訪ねて楽しむには手ごろな本でしょうか。秀吉の豪華な花見の話や保存された名木の話、ワシントンの桜の歴史とその現在の話などもあり、ちょっとした「薀蓄」も語れるかも。
信仰」に深く触れるような話ではないように思いますので、タイトルのつけ方が少々ずれたかな、というところが残念です。