ゆずとしてまた新たな試みである、民族楽器を他用したアレンジの新曲「桜会」。作詩作曲は北川悠仁。ハーモニーやメロディーに関しては今までのゆずだが、やはりこれまでにはないアレンジのおかげで新鮮な聴き心地を味わえる。苦言があるとすれば、歌詞がちょっとベタ過ぎることか。もうひとひねり欲しかったところ。
あとは恐らく「FURUSATO」の製作時期に作り始められたであろうだけに、「これがあのアルバムに入っていたらより郷土色も増しておもしろかったのに」ということも、ちょっと考えてしまった。それくらい故郷を思わせる懐かしい曲調である。特に弦の響きはジーンと来る。
一方の「マイライフ」は岩沢厚治の作品で、こちらは優しく前向きな応援歌。最近は岩沢の応援歌もグンとスタンダードになってきている。というか、今作に関してはかなり北川詩っぽい。
もちろん言葉の端々に岩沢らしいセンスは健在で、サビのテンポ感など独自のメロディー展開を生み出すツボもさすが。だけど北川詩だといわれても違和感がないくらいに、詩に関しては年々丸くなっているなという印象がある。その部分で少々物足りない気もする。
2曲とも歌の上手さは安定してるけど、ちょっと厳しく言えば詩とメロディーは及第点。アレンジ的には蔦谷好位置の助力で挑戦意欲は伺えるものの、大きな変化はないと思う。
ただ、アルバム明けのゆずから最初のあいさつ、或いは春へ向けての贈り物だとするなら、喜んで受け取りたい作品。どちらも心に暖かさを連れて来てくれることでしょう。何だかんだいって、やっぱり好きです。