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桓武天皇―平安の覇王
 
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桓武天皇―平安の覇王 [単行本]

三田 誠広
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

渡来人を母に、末端の皇族を父に持ちながら図らずも皇位に就き、仲麻呂や道鏡、藤原四家や大伴家持等旧貴族との政争を戦い抜いて平安京に遷都し、京都千年の文化の礎を築いた波瀾多き驚異の生涯。

内容(「MARC」データベースより)

百済系の渡来人を母に、末端の皇族を父に持ちながら図らずも皇位に就き、藤原仲麻呂や道鏡、次の時代を築く最澄と空海などの個性的な人物と関わりながら、京都千年の文化の礎を築いた奇蹟の覇王の全生涯を描く歴史小説。

登録情報

  • 単行本: 342ページ
  • 出版社: 作品社 (2004/06)
  • ISBN-10: 4878936495
  • ISBN-13: 978-4878936494
  • 発売日: 2004/06
  • 商品の寸法: 19 x 13 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 215,772位 (本のベストセラーを見る)
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10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
昔は歴史小説が好きでよく読んでいたんですが、この時代(平安時代)を舞台にした小説はめずらしいので、久しぶりに買ってみました。
仲麻呂や道鏡、藤原四家や大伴家持、最澄と空海など教科書で昔見た名前が生き生きと活躍していて、とっても面白かったです。
歴史小説好きの人には、オススメできますよ。
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7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 蓮珠
形式:単行本
 タイトルは『桓武天皇』だが、桓武天皇の治世というより、皇位につくまでの山部王時代の物語だと思った方がいい。登極後の話は駆け足で、種継暗殺以降はちらっとしか出てきません。
 読みやすい文章ですが、よくもここまで桓武天皇を”良い子”に描いたなというのが正直な感想です。彼は、藤原式家に担がれ、異母弟を排除して皇太子となり、天皇となったあと、同母弟の皇太弟まで死に追いやった上、かなりの色好みという生臭い一面を持つ帝ですが、これは桓武天皇に正当性をもたせるため、謀殺については相手方に非があり、多くの妃をもったことにもしかるべき理由を与えています。そのため、桓武天皇に光をあてるため貶められた井上内親王らが少々気の毒な気がします。
 桓武天皇時代を知りたいのならば、この小説だけでなく、三枝和子の『薬子の京』や永井路子の『王朝序曲』なども合わせて読んでみてはいかがでしょうか。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
日本の歴史を学び直したいと思っていた矢先に出会った一冊。
 桓武天皇は、平安京を築いた天皇として名前だけは記憶していたが、その生涯については全く知識がなかった。たまたま出会った一冊であるが、日本史を再考する上で良いきっかけとなりそうだ。

 天智天皇直系の皇族の末席に置かれた無能な父を持ち、百済系の渡来人の血を引く母の元に育ちながら皇位に就くことができた桓武天皇(山部王)の生涯を描く歴史小説。

 石ばしる垂水の上の早蕨の萌え出づる春になりにけるかも

 天智天皇の息子である志貴皇子の和歌が冒頭に添えられていて情緒を醸し出している。

 二つの点で、興味をそそった。
 一つは、著者である三田誠広さんが、山部王が皇位についてからの輝かしい時代よりも無位無冠の時代に筆を多く尽くしている点だ。もう一点は、藤原仲麻呂、道鏡、最澄や空海など個性的な人物との関わりの中で、一貫して、[儒学の王道を求めた山部王/桓武天皇の姿]を筆者が綴っている点である。
 山部王の儒学の学びには、母である新笠のただならぬ思いが込められている。仏教が隆盛の時代に、国を救うのは儒学と信じ、無位無冠の時代から儒学を学び続けた山部王は、「兵法で世を制圧するのは覇王の業、聖王は仁義によって国を治める。武力ではなく、義と智によって、乱れた世に、新たな秩序を築かなくてはならない」ということを肝に銘じて育って来た。時代の流れの中で、図らずも皇位に就いた山部王であったが、皇位に就くまでの長い無位無冠の時代に、儒学の素養が着々と積み上げられていたのだ。
百済王敬福の娘である明信との叶わぬ恋、仲麻呂や道鏡の活躍する世において、出世へのあきらめに似た気持ちも細やかに綴られている。
 史実としては、「平安の覇王」と称される桓武天皇ではあるが、志したものは、あくまでも「聖王」であったのだろう。皇位に就いてから、聖王の道を貫くことは困難であり、その道をはずれることもしばしばであったが、桓武天皇はあくまでも仁義を尽くそうと努めている。
 縁があって、明信を再び傍に置き、仲睦まじく晩年を迎えていることも桓武天皇の初志貫徹の人柄を偲ばせる。
 万葉集の編者である大伴家持が、旧貴族の長老として、狡猾な人間として小説に登場することが、短歌を学ぶ身にとっては、いささか辛い史実であったが、次の時代を担う最澄、空海との関わりの中で、教義を重んじる最澄よりも、民に生きる望みを与えることができる仏教の教えを説く空海を評価している桓武天皇に好感を抱いた。

 空海が語る「言葉にして語られたものはすでに虚しい。最も奥深き空の達磨(真理)は、言葉にすることはできぬ」という言葉や「死者を弔い魂を鎮めるだけが仏教ではない。民を励まし、国を築くものが、まことの仏の教えなのだ」という言葉に力強さを感じた。
 桓武天皇を学んだ次は、空海を学びたいと思って閉じた一冊である。
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