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やはり考えさせられたのは、侵略の子として外征し、世界制覇をする彼である。1940年代、良心的と言われた作家が、侵略性むき出しの桃太郎を描いている。あるいは、手塚治虫も何回も観たはずの日本初の長編アニメ「桃太郎の荒鷲」(真珠湾攻撃のパロディ映画)の中に、少しだけヒューマンな部分を挿入していたのは、映画製作人たちの微かな抵抗であったのか。
巻末に桃太郎関係の絵本、童謡、詩編、戯曲、脚本、漫画の膨大な一覧表がある。気が付くのは、戦後に入ってからの桃太郎関係の本の種類の多さだ。私たちは現在やっと本来の民衆の夢から発した桃太郎の話に自由に出会えるようになった。これはやはり幸せな事なのだろう。
この表を見て一つ欠落しているのは、裏「桃太郎」というべき「温羅伝説」が入っていないということだ。岡山県では有名な話なのになあ。桃太郎に退治させられた鬼はじつは郷土の英雄だったのである。なにしろ岡山には「鬼の城(きのじょう)」が考古学発掘をもとに再現してある。確か戯曲にもなっているはず。ぜひ一覧表の中に入れて欲しい。
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