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格差社会と教育改革 (岩波ブックレット)
 
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格差社会と教育改革 (岩波ブックレット) [単行本]

苅谷 剛彦 , 山口 二郎
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

学校選択に見られる自由化と効率的な学校運営・予算配分など、現在進められている教育改革の数々は、格差を固定・拡大させるのではないか。それへの対抗軸はあるのか。教育社会学者と政治学者の熱い対話。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

苅谷 剛彦
1955年東京生まれ。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。ノースウエスタン大学大学院博士課程修了、Ph.D.(社会学)取得。現在、東京大学大学院教育学研究科教授。専攻は教育社会学、比較社会学。教育における階層格差についていち早く指摘。さまざまなデータにもとづき、重要な問題提起を行っている。2008年10月よりオックスフォード大学教授を兼任

山口 二郎
1958年岡山市生まれ。東京大学法学部卒。現在、北海道大学大学院法学研究科教授。専攻は行政学、現代政治。90年代以降の政治の激動期にあって、政権交代と社会民主主義という二つのテーマを自らに設定し、積極的に日本の現代政治を論じている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 71ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2008/6/5)
  • ISBN-10: 4000094262
  • ISBN-13: 978-4000094269
  • 発売日: 2008/6/5
  • 商品の寸法: 20.6 x 14.6 x 0.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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19 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 薄いながらも中身は濃い, 2008/9/19
By 
ぽるじはど - レビューをすべて見る
(トップ500レビュアー)    (VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 格差社会と教育改革 (岩波ブックレット) (単行本)
 苅谷氏の本は初見であったが、確かな政治学者である山口氏が共著するだけある教育学者だった。
 前半の苅谷氏の公演を読み、格差を「不平等」と言い換えるセンスのみならず、国家予算と事務教育費、双方の伸び率が比例しない点、PISAの数学力変化グラフで、学力の低い子が更に低下した点、やがて来る教員不足などの指摘などを読み、実際にそれを聞きたくなった。

 対談部分でも、フィンランドモデルを紹介する本を時折目にするが、北欧型でも能力が高くても職に就けないとの問題点を、指摘しているのを目にしたのは初めてだし、「良い事てんこ盛り」な教育政策の矛盾についても考えさせられた。

 教育は、経済政策などと異なり、短期軸で考えるのではなく、長期的視野でよりよい方向へと教育を変えていきながら、、問題点をそのつど改善していかねばならぬものなのだ。
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16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 学力低下は学力二極化!たった3年で「できない子」の学力がますます低下, 2008/7/29
レビュー対象商品: 格差社会と教育改革 (岩波ブックレット) (単行本)
学力低下に関して、
「順位低下は参加国が増えたから」とか
「錯覚」だといった誤った認識が広まっている昨今、
本書p.20で取り上げられている
「PISAの数学学力の変化」を見てみると、
2000年から2003年のたった3年間で、
できない子(下位25%)の学力が40%も落ちていることがわかる。
つまり、学力低下=学力下位層の大幅な学力低下=学力二極化なのだ。
「ゆとり教育ができない子をますます低下させている」
という指摘は、そういう意味で正しかったことを示しているだろう。

本書ではこうした学力問題が中心となる論題ではないが、
特に学力下位層へのケアを含めた「教育の平等」について、
国や都道府県レベルでの教育予算の少なさを指摘している点や
これまでの教育改革の「ポジティブリスト」的な発想の転換を促す点など、
今後の格差社会と教育改革の問題について目指すべき方向性を示す一冊であろう。
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 教育政策を考える人には是非読んでほしい, 2009/2/22
By 
糸音 - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)    (トップ500レビュアー)   
レビュー対象商品: 格差社会と教育改革 (岩波ブックレット) (単行本)
日本の教育政策を考える人には是非読んでもらいたい書である。それぞれの立場によって賛否や好悪はあろうが、基礎的なデータに裏打ちされた現状分析は今後を考える上で非常に役に立つであろう。

私が特に印象に残ったのは二点である。資源配分の哲学と1人あたりの教育費の問題である。

これまで全く考えたことはなかったが、資源配分の哲学は教育政策を語る上で非常に重要な視点と感じた。いままで行われた様々な教育政策がちぐはぐさを感じていたかがきれいに説明されたからである。予算や人材の配分の哲学を意識せずに行った施策は必ず頓挫する。バウチャー制は見た目はよい制度に見えるが何となく違和感を感じたのはこの哲学の違いからくるものとわかった時は一気に司会が鮮明になった気がした。

財政力のある自治体ほど子ども1人あたりにかける教育費が低いという事実は目から鱗であった。本書でも述べられているように小規模校が多くなると、当然、1人あたり教育費は高くなる。効率が悪いようにも思えるが、学力テストや体力テストで福井や秋田といった自治体が上位を占めているのを見ると、1人あたりの教育費の高さがはっきりとした結果を出している(勿論、教育費だけで語りきれるものではないが)。都市の論理だけで教育を測ることはできないということが客観的に示されていると感じた。

最近の教育政策は弥縫策ばかりで、高所大所にたった施策が全く見られないのが残念である。日本の教育政策には大きく変更すべきところはないというのが読後感である。細かい手直しは必要であるが、根本的な部分は揺るがしてはならないのである。戦後の発展を見れば日本の教育政策が大きな成功を収めたことは間違いない。何事も変えればよいのではない。変えてはならないものもあるのだ。
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