ビジネスとして相場に関わってこられた筆者の語り口は奇異を衒うことなく、ビジネスライクにいかにマーケットから利益を得るかが語られます。デイトレード入門と内容が重複している箇所もあるのですが、エントリーからエクジットまでの流れを提示してその中で「エッジ」、「セットアップ」等の位置づけやマネーマネジメントを適切に位置づけておられるのは入門書として非常にバランスがとれた記述です。
さらに先物を使ったヘッジングの紹介にもページが割かれており、文句のつけようがありません。後半では海外市場との相関性にまで言及されており、目から鱗でした。
ただし★3個の評価とさせていただいたのは「先物相場でのトレンドフォロー戦略」の位置づけです。
筆者は先物市場でトレンドフォロー戦略を推奨されるのですが、完璧なプロの世界である先物市場で、トレンドフォロー戦略を個人が行う場合のリスクを検証されたのかが厳しく問われるべきでしょう(この点については新井邦宏氏の著作でも同様の指摘をさせていただいています)。「負けが続いてもトレンドの発生で損を挽回出来る」という抽象的な表現でトレンドフォローを勧めておられますが、現物株式以上に厳しいロスカットが連続する中でどこまでトレンドフォロー戦略が有効かの検証例を提示すべきと思います。