まず、「魔法の公式」とはバリュー投資のことです。ただし、本文の ほとんどは魔法の公式そのものについて書いていません。「魔法の公式(=バリュー投資)が、なぜ有効なのか」を丁寧に説明しています。
そう聞くと、多くの人が「今さら、皆が知っているバリュー投資を知っても役に立つのか?」と思うかもしれません。実は、方法しだいでは、充分に役に立つのです。これは、以下の説明で理解できるでしょう。
「健康に なるためには、禁煙すればいいだけです。」
これを世界中の人間が知っていれば、誰も たばこを吸わず、たばこ会社は倒産します。しかし、実際には違います。誰もが「金の稼ぎ方」や「健康になる方法」を知っているからといって、それを実践するとは限らないのです。これは とても興味深いです。
なお、本書はタイトルのとおり「株デビューする前」のタイミングを前提としているようです。しかし、個人的には、むしろ株式投資1年以上の人が読んで反省するべき内容と感じました。全体的には説得力があり、役に立ちます。
ただし、この本は欠点を多く持っています。
数字も多く、英語も出てくる文章なのに、強制的に縦書きに しています。非常に読みづらいです。途中に表が出てきますが、表だけ横書きです。
翻訳に ひどい箇所が あります。また、「歯の妖精」などの日本に存在しない話は、補足説明するべきです。
本書に記載されているインターネット アドレスに接続して、「魔法の公式で計算された割安株一覧」が獲得できます。しかし、英語で、アメリカ銘柄です。役に立ちません。
これらの問題点を減点しても、80点の価値は あるでしょう。「読者の読みやすさを配慮した翻訳」を手がけていれば、100点を与えてもよかったのですが。かわいそうな著者。