「子孫の私たちの達成のすべてを残すためには、映画の協力に頼らねばならない」
20世紀始めに舞踊教育者ワガノワはそう書き残している。
ダンスは師匠から弟子へ、身体から身体へと伝えられる芸術だけに、映像記録のない時代のダンスを現代に再現するのは難しい作業だ。
この書は、17世紀から18世紀半ば、フランス宮廷を中心にヨーロッパ中に広まっていったバロック時代のダンスを、当時の舞踏譜(解読しないとただの模様みたいでわからない)を緻密に分析して再現した労作である。
かのベルサイユ宮殿で貴族たちが踊ったメヌエットやガヴォット、シャコンヌにサラバンドなどのダンスを垣間見ることができる。
バレエや社交ダンスなどのルーツなだけに、お稽古されている方は、きっと興味深く読むことができるだろう。