本作は既に書かれている通り、
隆慶一郎「柳生非情剣」内の一篇「柳枝の剣」のコミカライズなのですが、
その真価は、最後に秘められた「第五章:十兵衛」にあります。
「だがそれは別の話だ」
物語の途中に挟まれるこの一文を読んで、
次を、そして更にその次を期待しない隆慶ファンがいるであろうか?
否!断じて否!!
また、そんな続き云々を脇に置いても、
本作の完成度たるや素晴らしいものがあります。
その中でも特筆するべきなのは、家光の圧倒的乙女力(おとめ・ちから)でアリマス。
どう見てもヒロインです。本当に(ry
原作でもそれなりに乙女でしたけど、
今回、コミカライズされたことでその乙女ッぷりが物凄い事になってて
「コミカライズの威力…ここまでとは…!」とか妙な口調で感嘆したくなりますよ。
いやホント。
そして、更に言及せざるを得ないのは、
僕らのアイドル、柳生但馬守こと宗矩くんでアリマス。
途中で「影武者徳川家康」のシーンとかも入ってたりして、
「何気に隆慶先生の石舟斎って虎眼先生よりタチ悪くね?」とか思ったりしつつ、
乙女チックセレナーデ全開の主君とラヴの一字な息子、そしてボンクラ他2人の間で
胃をキリキリ言わす様は、なんというか見ててたまりませんな。
特に、家光の乙女☆力がSAKURETSUするところから、「尻ひとつで!」に流れる
怒涛のような宗矩くんの心の叫びたるやまさに珠玉の一品でアリマス。
いやぁ…久しぶりにいい宗矩くんを見せて頂きました。
やっぱり隆慶宗矩はこうでなくちゃいけませんよ。
素晴らしいほどの黒さ&絶妙なヘタレ加減でありました。
まーさーにー最高。
というわけで、もしご興味を持って頂けたのであれば、
柳生と徳川の乱舞する夢幻境への扉を開くべく、是非ご一読頂きたく思う所存ー。