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柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)
 
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柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) [文庫]

桐野 夏生
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (42件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第121回(平成11年度上半期) 直木賞受賞

内容(「BOOK」データベースより)

カスミは、故郷・北海道を捨てた。が、皮肉にも、北海道で幼い娘が謎の失踪を遂げる。罪悪感に苦しむカスミ。実は、夫の友人・石山に招かれた別荘で、カスミと石山は家族の目を盗み、逢引きを重ねていたのだ。カスミは一人、娘を探し続ける。4年後、元刑事の内海が再捜査を申し出るまでは。話題の直木賞受賞作ついに文庫化。

登録情報

  • 文庫: 358ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2004/12)
  • ISBN-10: 4167602067
  • ISBN-13: 978-4167602062
  • 発売日: 2004/12
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (42件のカスタマーレビュー)
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13 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 凝縮された一級のミステリー, 2005/2/26
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レビュー対象商品: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) (文庫)
まるで磁石にひきつけられるように没頭してしまいました。わずかの時間でも先を読みたくなり、あっという間に読み終わります。失踪した女の子の結末がそのエネルギーになっているのは確かですが、それ以上に主人公の内面へ向かって深く深くえぐっていくような展開に、実は失踪して探し続けていたのは自分自身だったということに気づきます。

前半は石山、後半は内海と”脇役”は変わりますが、一貫してカスミの中へ向かうという軸はぶれません。実に凝縮された一級のミステリーだと思います。

ラストは意見が分かれるところではありますが、終章の前でこの物語は終わっています。しかしあえて”付け加えられた”この最後はインパクトが強すぎて、評価が分かれるのでしょう。私は最後の一行がこれ程強烈な小説はそうそうないと思います。

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17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 誰も読書を止められない, 2005/1/20
レビュー対象商品: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) (文庫)
この作品は、とにかく構成がうまい。
お題を先に出しておいて、そして中盤まで手の内を見せずに引っ張る。
その後は、じっくりと事件に関わる人たちの心の内奥を写し取りながら物語を進めていく。
事件によって崩れる家庭を描き、その後は個々に焦点を絞って徹底的に描き上げる。
まるで、主人公を本流とするとそれに関わる人々は支流のようで、次第に川幅はどんどんと広がりやがて最後は大海原へ出る。
偶然かもしれないが、主人公に関わる最初の男の名は「石山」で、最後に関わる男の名は「内海」で、まさに山から海へ流れる川のようだ。
上下巻に分かれる長編だが、力作なのでおすすめしたい。
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 救いの無さ健在, 2004/12/20
レビュー対象商品: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) (文庫)
夫以外の男と大胆に繰り広げた情事の翌朝、忽然と愛娘が消えた。
基本的には相関関係の無い「不倫」と「娘の失踪」、しかし当事者は失踪に「意味」を求める。「意味」とは天罰であり、地獄への道標となる。それぞれの大人の事情がいわば自分勝手に反映された「意味」。だから「意味」は何通りにもなってそれぞれの大人を責め苛む。贖罪への旅も、結局は大人のエゴに過ぎないという作者の冷酷な視点が、そこにはある。
事件に巻き込まれた者がその後多くを失い人生を狂わせる中、主人公の娘探しは続く。登場人物に全く救いの手を差し伸べない作者の冷徹な筆致は健在。
個人的には「OUT」の方がまだカタルシス、というか生きる力みたいなのが得られて後味が良かったが、この話の結末は……議論が分かれるところではないだろうか。
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