「蛇含草(じゃがんそう)」は、友人との意地の張り合いから、餅の大食いに挑戦した男が、満腹の苦しさのあまり、ウワバミが消化薬として用いるといわれる蛇含草を口にするお話。焼きたての餅を食べる仕草はぜひ映像で楽しみたいところなので、少し星の数を落としておきます。友人との会話の初めに出てくる、「掃除の行き届いた住まい」の描写は実に涼しげで気持ちがいい。
「質屋蔵」は、質屋の蔵に幽霊が出るという噂を確かめるために、怖がりの番頭と手伝い(てったい)の熊五郎が蔵の番を任されるお話。質屋に預けられる物品には、預ける人の怨念がこもっているという旦那さんの作り話が面白い。丁稚が熊五郎に誤って話を伝える箇所や熊五郎が旦那さんに弁解をする箇所が大いに笑えます。