「高津の富」は、ある男が宿泊先の宿屋の主人から「富くじ(今で言う宝くじ)」を買うというお話。この男、富くじに払ったお金で本当は無一文になってしまったのだが、宿屋の主人には自分は豪商だとほらをふいている。その手前、気前の良さを見せねばならず、当たれば賞金の半分を主人に与えると約束。さてその顛末やいかに?…感想をいえば、高座で枝雀が動き回るシーンがあるため、音源のみではその面白さを味わえないのは残念なところ。ただ、声だけでも十分に楽しめるお話です。大阪の地名も出てきて、大阪在住の人はきっと高津神社まで足を運びたくなるはず。「わてが日ごろ念ずるビリケンさん」というちょっとした一言も心をくすぐる。「つぼ算」は、家庭で使う水をためる「水つぼ」を二人の男が買いに行くお話。そのうちの一人は頭が切れるため、つぼ屋の主人はてんてこ舞いに。聴いている私たちも少し頭をひねらされる。つぼが割れたから買いに行くという話を、枝雀はどうしてこう面白くできるんだろうと感心してしまう作品です。二作品とも大いに笑えます。